アクセラの一本クヌギ34秒切り計画を進めています!

じゃじゃ馬のマツダスピード・アクセラは凄まじい加速力を誇りますが、車両重量は重く、よりによって約1トンがフロントに乗っかっている超フロントヘビーな車。

高速コーナーの多い大きなサーキットや、案外ダートトライアルなどのオフロードには向くんじゃないだろうかと思いますが、ジムカーナの様なタイトコーナーはとにかく曲がらないと評判が良い(笑)

実際にクヌギランナーも含め、何度か一本クヌギのコースを走らせていますが、みんな口を揃えて34秒台は絶対に出ないなんて言うもんだから、意地でも叩き出してやろうと真面目にセッティングして目標を達成したのが前回の走行です。

走行回数としては4度目?5度目くらいでしょうか?

ただ、スプリングレートやブレーキパッドでバランスを取り、振り回されない様にバケットシートでホールド性を確保して走行したに過ぎず、まだまだ改善点や足の動きに不満がありました。

まず1つは高回転域でのシフト抜け問題。

エンジンが前後に激しく振れる様なシチュエーションでアクセルを抜くと、2速や4速でギアが抜けると言うアクセラの持病。

もう1つは機械式デフが入っていないので、縁石を蹴るラインを通った時や、立ち上がりで旋回Gが抜けるまでアクセルが踏めないと言った問題。

これらの問題は以前紹介したミッションマウントの強化や、ヘルパースプリングで対応しようと考えています。

そしてもう1つは、そもそも大前提としての足その物の動き!

そう、以前レビューしたラルグスの車高調を取り付けただけで、減衰力のセッティングが”テキトー”に調整したままになっているのだ。

理由は単純に、リアの減衰調整が凄く面倒で、やる気が起きなかったのである。

◆真面目に減衰調整を試みる

◆内装を加工して直接手回し可能に

■真面目に減衰調整を試みる

突然一気に立ち上がるブーストと強烈なトルクステアで、ただでさえスムーズに走らせるのが難しい車なので、33秒台を目指そうと思えば、さすがにきちんとセッティングして走りやすい足に仕上げてやらなきゃ難易度が高過ぎる。

既にコースの実走行で現在の動きは確認済みだし、どう変えたいのか方向性のイメージは出来上がっているので、あとは加減の問題です。

1段でどれくらい変わるのか触れてみなければわからないので、少しずつ戻したり締めたり、何度も繰り返して確認する事になります。

これは減衰ダイヤルを回すだけで行える作業なので大した事ではないのですが、問題なのはリアの減衰調整をするためには内装をバラさなければならないって事である。

調整中は内装のパネルを全部剥がしたままにしておくか、調整の度に分解するかの選択になるわけですよ。

そこで、ダメ元でテールランプの電球交換用の穴から腕を突っ込んで、手探りで調整できないのか試してみたところ、どうやらロッドの頭まで手は届く様です!

ちょっと体勢はキツイですが、これなら簡単に調整出来そうですね♪

…と思ったのですが、付属の調整用工具をロッドの頭に差し込んでも、空回りするばかりでまるで手応えがありません。

何かおかしい。

って事で、目隠し状態での調整諦めて、一度内装を分解して直接確認してみる事に。

内装を分解してみると、手で触れていたのはこのロッドで間違いはないみたいだけど…?

ロッドの中央に調整工具の六角棒を差し込んで、内部の調整機構を締めたり緩めたりするだけなんですけどねえ。

試しに調整工具を差し込んでみると…

つまみの部分がフロアの鉄板と思いっきり干渉しています!

干渉しているせいで、六角の先端が調整機構に届いていないのが原因だとわかりました。

斜めに差し込んでもこれなので、真っ直ぐ差し込むと端が2~3mmは乗っかるため、物理的に無理がありますね。

これだと、常設タイプのダイヤル自体も取り付け出来ないため、オプションの延長ケーブルも使えないって事になりますから、やはり調整の度に分解は必要になるのか!?

鉄板を削れば良いなんて言う人もいますが、車体の方を削るのは最終手段であって、よりによってラルグスの安物車高調のために車を削るなんて明らかな愚行ですよ(笑)

実際、つまみ部分が干渉しているだけなので、普通の六角レンチを使用すれば調整出来ますし、付属の調整工具の六角棒があと1cm長ければ何の問題もなく回せるんですよ。

以前のアクセラ用は車外から調整できる構造でしたが、少し前に汎用性の高い共通カートリッジタイプに変更されており、ロッドの先端で調整するタイプとなっています。

その際に、こう言った細かい部分の確認は行わず、単なるコストダウンに走った結果ではないでしょうか。

まあ、安さの秘密とも言えると思いますが、ちょっとガッカリですよね。

仕方がないので、たまたま手元にあったTONEのソケットレンチ用のビット(2H-03L)を使って調整する事に。

同社のクイックアダプター(QA-02S)を組み合わせ見たら、調整工具にそっくりじゃないですか!(笑)

ロッドに差し込んで回してみると、こりゃ良い感じ♪

そうだ!良い事を閃いたぞ!


■内装を加工して直接手回し可能に

車体の鉄板を削るって言うのはちょっと抵抗がありますが、内装を少しカットするくらいなら大した問題にはなりませんよね。

先程のTONEのソケットが丁度良い長さなので、大雑把に位置と寸法を確認して内装の加工をする事に。

思い切ってこんな感じでカットしてみました!

そこそこ大きな穴に見えますが、案外目立たない位置と言うのもGood!

延長ケーブルと違って直接六角棒を差し込んであるので、回した時のカチカチと言う手応えも分かり易い。

ただ、この穴だとロッドの頭の位置が確認し難いので、調整の度にビットを差し込むのはちょっと面倒ですよね。

って事で、もう1セット揃えて常設する事に(笑)

なんだかんだでラルグスの調整工具より安いから驚き。

右側も同じ様にカットしてビットを差し込んでおきます。

見た目はこんな感じで、指を突っ込んで簡単に回せるようになりました!

ちょうどピラー周りのトリムの下に位置するので、横から覗き込まないとリアハッチを開けて覗いたくらいでは目立たないんですよ。

ちなみに加工範囲なのですが、赤線で囲んでいる部分は元々凹んでいる部分。

その凹んだ部分を、前方に延長してやる感じのイメージです。

延長距離は、長さにして4~5cmと言ったところ。

端は真上に向かって直角に切り抜いています。

この内装パネル自体はカッターで簡単に切れますが、薄いプラスチックの様な材質なので、切り口でケガをしない様に、後からスウェード調のカッティングシートで整えておきました。

これで楽々減衰調整が可能になったので、張り切って試走しながら前後共にリセッティングを行いました。

リアとバランスを取ってフロントも放置状態だったので、ようやくまともに調整し、乗り心地も随分改善されましたし、何よりヘルパースプリングを検討していたのに、これなら無くてもイケるかな?と言った感じに。

まあ、仕上げはコースを走らせてみないと何とも言えないところですが、記録更新はお約束しましょう!

アクセラの面倒なリアの減衰調整に困っている方は、TONEのソケットをお試しあれ(笑)