人気車種マツダ・アクセラ…。

そんなに車に興味の無い方でも、その存在、名前くらいは聞いた事があると言う人が多いと思う。

2003年、ファミリアの後継として市場に投入されたアクセラは、コンパクトカーと言う位置付けではあるのものの、アメリカやヨーロッパも視野に入れたCセグメント車種で、先代のファミリアと比べてもボディサイズが拡大されており、同クラスのヴィッツやフィットと言ったコンパクトカーの代表格と比較しても随分大きく、全グレードを通して3ナンバーとなっている。

ヴィッツクラスのサイズ感で言えば、デミオがあるので当然そうなるかもしれないが…。

また、ボディサイズの拡大だけでなく、装備や走行性能に於いても高いパフォーマンスを発揮し、実用性からハンドリングまで評判も良く、価格も手頃であった事も人気に一役買っている。

排気量は1500cc、2000cc、2300ccと3種のラインナップ、ボディ形状は4ドアセダンのアクセラと、5ドアハッチバックモデルのアクセラスポーツと2タイプで選択肢も豊富だ。

また、2006年6月のマイナーチェンジにより、大別して後期型となるが、この際に2Lモデルに4WDの設定が追加され、2か月後の8月には累計100万台を突破すると言う、マツダ史上、最高の販売ペースを誇る超人気車種なのだ!

そしてこの年、このマイナーチェンジに合わせて追加された新グレードがある。

念のために言っておくが、これは限定車ではない。
紛れもなく標準カタログモデルである事を初めに断っておく。

その名は、マツダスピード・アクセラ。

初代アクセラは累計300万台以上を売り上げた超人気車種であるが、このマツダスピード・アクセラに至っては、メーカー公表3745台と言う、耳を疑う程の悲劇的数字を記録している。

運良く街中で遭遇しても、普通のアクセラと何が違うのか見分けられる人も少ないため、ほとんどの人は気付きもしない。

この後あなたは、伝説の目撃者となる。

◆マツダスピード・アクセラとは?

◆噂の真相は…?

◆アクセラの魅力

◆MSアクセラ購入時の注意点

◆関連動画紹介



■マツダスピード・アクセラとは?

2006年6月のマイナーチェンジに合わせて、新規追加されたハイパフォーマンスグレードで、ボディタイプはハッチバックモデルのみ、トランスミッションは6MTのみとなる。

元々ラインナップにあった2.3Lモデルを専用チューンしたモデルで、搭載されるL3-VDTエンジンは2.3L直噴ターボとなり、その圧縮比は過給機モデルとしては驚異的な9.5、最大出力264ps、トルクは38.7kgf-mと言うハイパフォーマンスを誇る。

それだけではない。

今現在、他社からマツダ車へ乗り換えて来た新規ユーザー諸君には理解出来ないかもしれないが、コアなマツダファンなら知っている。
この頃のマツダは少々特殊なメーカーで、どう言うわけかマイナーチェンジや、売れる見込みさえないモデルにまで全力投球してくる、良い意味でヤバいメーカーであった。

このMSアクセラも例外ではなく、このグレードのためだけに、ベースモデルからコストの掛かる大幅な変更を加えている。

冒頭で伝えたエンジンに加え、専用エアロパーツの装備、大径ホイールを履かせるためだけにフロントフェンダーの金型を作り、全幅20mmの拡大、インタークーラーを隠すためだけにボンネットフードを専用設計し、合わせてバンパーとのカットラインを変更してフロントデザインを一新、合わせてフォグランプの形状も専用となる。

更に大径スペアタイヤを収めるためにラゲッジフロアの床板を専用設計したり、専用シートや専用メーターなどのインテリアを装備、DSCの標準装備、ブレーキサイズの大型化、専用のハードサスを組み合わせたショックアブソーバに強化スタビライザ、ボディ補強や板厚強化、アンダーフロアをフラット化する処置、トルクステア対策と耐久性向上のためにドライブシャフトの専用設計と、接続位置の変更により大径タイヤでの全高増を抑制しつつ、トラクション抜け回避のためにトルク感応型スーパーLSDを標準装備など。

もちろん、こんな事をしてしまっては値段が跳ね上がってしまうのは当然で、そりゃ3700台しか売れないわな…って思ったそこのあなた。
マツダがヤバいメーカーだと言った意味はここにある。

そのお値段、ベースに僅か26万円追加の241万円也!

しかも、当時の実際の新車契約書を見る機会があったので言えるのだが、ここから更に値引きまである。
価格の表示ミスを疑うレベルのバーゲンプライスである。

マツダを推す人たちは、口を揃えてRX-7を褒め称えるが、ノーマル比較でもあのFD3S型より速い。
燃費はカタログ値で11.2km/Lとなっており、実際に走らせてみても実測値で10~12km/Lと悪くない。

マツダ最強マシンは、このマツダスピード・アクセラなのである!(直線は)
コストパフォーマンスは圧倒的で、他車の追従も許さない。

じゃあ、何故これが売れなかったのか?

その真相は定かではないが、後期型から突然追加され、積極的な宣伝もされなかった事で知名度が低い事。

そして、もう1つ当て嵌まるだろう理由が、コイツがまさかのFFだって事である。

車にちょっと詳しければわかると思うが、理想は4WD、後輪駆動ならなんとかなる。
しかし、前輪二輪駆動で264馬力、トルク38kgf-mなんて高出力を与えたらどうなるのか?

そんな事は言わなくても想像出来ると思うが、恐らく脳裏に過ったのは”制御不能でガードレールに向かって飛んで行く姿”であろう。

試しに「マツダスピードアクセラ」をGoogleで検索してみて欲しい。
検索ワードを入力していると、候補の上位に出てくるのは「マツダスピードアクセラ 危ない」である(笑)

世間はその様にMSアクセラを見ていると言う事実を知る事が出来る。

世界最速のFFをコンセプトに掲げつつ、マツダが悪ふざけで作ったとしか思えないパッケージに、手を出す勇気が出ない。
そして何より、アクセラを買い求めるユーザーが、何を考えてこんなモンスターマシンを求めるだろうか?と考えれば、そりゃ売れるわけないよと、素人でも気付く話なのである。

しかし、これだけでは終わらない。

これだけ悲劇的な数字を叩き出したにも関わらず、マツダは一体何を考えているのかと心配になる行動に出る。

あろう事か、フルモデルチェンジした二代目アクセラに、MSアクセラがラインナップされたのである。

ただし、初代MSアクセラと比較して随分マイルドになり、反省点も踏まえて、外見も一目でMSアクセラだと分かる派手なエクステリアとなったが、その不人気振りにはより一層の磨きを掛けており、販売台数を2600台余りに抑えると言う快挙を達成している。

マイルドになったとは言っても、そのじゃじゃ馬振りも健在である。

さて、このMSアクセラだが、レアと言えば聞こえが良いが現実としては”超不人気車種”である。
それが故、現在の中古車市場での相場はかなり安い。

二代目MSアクセラは見た目も派手で、中古車市場ではそれなりの人気があるためそこそこ高い水準となっているが、初代は30万円台から見付ける事が出来る。(2019年3月現在)

興味のある方は是非探してみて欲しい。

ただし、買おうと思ったなら、数が少な過ぎて選択肢はほぼ無い(笑)


■噂の真相は…?

MSアクセラの情報を検索すれば、発売当時からのレビューや実際に所有している人のブログやSNSなどがいくつか見付かるが、皆口々に危ないの一言で片付け、強烈なトルクステアに襲われる、真っ直ぐ走らない、曲がらない、暴力的な加速、怖い…などとネガティブな意見が飛び交っているのだ。

噂は本当だろうか?

マツダ技報を拝見すると製作に関する資料を読む事が出来るのだが、これを読めば前項で書いた”悪ふざけではないか”と言った印象はすぐに払拭されるはずだ。

マツダは、紛れもなくコイツを本気で作って投入している。

面白半分に乗るのではなく、敬意を表し、素人なりにも真面目にコイツと向き合ってみたいと思う。

そして何より、この車に興味を持って本気で乗ってみたい、所有したいと考える人たちに、噂に惑わされず出来る限り正確な情報をお伝え出来れば幸いです。

改めて実車を確認した印象は”普通”である。

確かにベースモデルのアクセラと並べてみると、やや大きく見える事と、バンパーのデザインが違うと言った変化は感じるものの、ちょっとオシャレな普通のステーションワゴンにしか見えない。

まさかコイツが物凄い勢いでカッ飛ぶなんて、誰が想像するだろうか?
羊の皮を被った狼と呼ぶに相応しいエクステリアである。

細かいデザインなどについては後述するとして、まずは噂の真相を探るべく、実際に走らせてみたい。

まず、クラッチペダルについては重いと言った意見が多い様だが、一般的な2Lクラスのスポーツカーとほとんど変わらないか、むしろ軽いくらいである。
ペダル自体はもしかするとタッチが固いのかもしれないが、シートポジション的にやや上から踏み下ろす様な操作感になるため、苦にはならない。

6速のトランスミッションは1速の左にRギアが設定されるタイプで、レバーを押し込んでからRギアへシフト出来る構造となっている。
ワイヤーリンク式だが露骨なグニャグニャ感はないものの、やはりFRの様なカチッとしたフィーリングとは程遠く、シフトストロークもやや広い。

それでは早速発進してみよう。

まず、電子制御の介入なのか、期待し過ぎなのか、2.3Lユニットに低速重視のターボと言う割には、どこかトルク感の稀薄な発進。
そのままアクセルを踏み込んでみるが、3000rpm辺りから急激にブーストが立ち上がり、強い加速Gを感じる。

この際に、確かに露骨なトルクステアが発生するのを感じる事が出来る。

FF特有のトルクステアやキックバックは、大凡アクセル開度の大きな変化や轍などによって、急激に駆動力を与えた時、駆動力の偏りが生じた時に発生する挙動である。

今回の例では、ブーストの立ち上がりにそれが起こり易いと言った感じである。
ただ、少なくともノーマルサイズのタイヤであれば、ハンドルさえ握っておけば十分に抑えられる。
しかし、甘く見てハンドルから手を離したり、ぼんやりしていたらどこへ向かうかわからないと言う怖さはあるので注意は必要だ。

ここで2速へ。

シフトチェンジ直後、再度アクセルを踏み込んだ際に再びトルクステアが襲い掛かる。

この際、シフト操作により片手状態となる瞬間があるので、結構怖いのは、このシフトチェンジと言うタイミングなのではないだろうか。
真っ直ぐ走っている時なら良いが、これがコーナーリング中に襲ってくると、慣れない内はちょっとヒヤッとするかもしれない。

2速もターボラグはあり、少し遅れてブーストが立ち上がる印象。

そして3速へ。

ここで気付くのは、1・2速と明らかに異なり、下の回転からブーストが掛かっている印象を受ける。
加速感がリニアで、とにかく全域でパワフルなのだ。

体感的には300~350馬力の車に乗っている様な加速感で、1390kgと言う重さはまるで感じさせない。
ただし、レブリミットは7500rpmとなっていながら、5000rpm辺りで急激に加速感が鈍る。

これらの情報から分かるのは、マツダ技報に書いてある通り、確かに1・2速で何らかの制御が入っており、出力を抑えてある事。
そして、低速重視のターボは高回転を待たずして、容量的に5000rpmを超えた辺りで頭打ちだと言う点だ。

トルクステアについては、シフトチェンジの時と、路面の荒れた場所では注意が必要と言ったところである。

それでは、各ステージで印象を確認してみたい。

まず、市街地などタウンユースではどうか?

ハッキリ言って、こんなに向いている車はないだろう。

十分なトルクで非常に乗り易いし、当然街乗りでアクセルをガンガン踏むなんて事はないので、この車の怖い一面など全く見る事はなく、メリットだけを味わう事が出来る。

また、ステーションワゴンならではの積載量も魅力で、買い物で大きな物を購入しても、大体の物は普通に載ると言う点は嬉しい。

峠道など、ワインディングでも同様に、アクセルを床まで踏み込む事もなくグイグイと加速するので、非常に気持ちよく走る事が出来るし、カーブを曲がり終えて直線道路へ戻れば、少しアクセルを開いてやるだけでヒュンッと素早く立ち上がれるので、峠道で軽く流すのが非常に楽しい車だ。

さあ、ここでいざサーキットへ持ち込んでみるとどうなるのか?

これが結構怖い。

街乗りとは対照的に、この車の暴力的な一面が顔を覗かせる。

まず、フルパワーでの直線加速は、当然ストレートエンドまでの車速はかなり伸びる事になり、ブレーキが遅ければ極端なフロントヘビーの車はまるで曲がらないので注意が必要だ。

スピードは調整して、再度コーナーへ飛び込んでみるが、弁えていれば意外と素直に向きを変えてくれるので、突っ込み過ぎなければなんて事はない。

しかし、問題なのはターンインから先の話であり、惰性で曲がる分には全く問題ないが、アクセルをガンガン踏んで行けるかと言えば、大凡”NO”と言う答えが返って来る。

アクセルをパーシャルで旋回していても、突然ブーストが立ち上がって前輪がホイールスピンを起こす。
強烈なアンダーに襲われ、咄嗟にアクセルを抜けば今時の車とは思えないタックイン(FF特有のオーバーステア現象)に襲われる。

アクセルの加減が分からぬ内は、踏めばアンダー、抜けばオーバーと言った感じで、結構難しい印象である。

ただし、これはノーマルでの話であり、ブレーキングやアクセルオフによるノーズダイブやリアのリフトが大きい事で、極端な荷重の偏りが生じるためだと思われる。

この辺りを上手くバランス出来れば、安定感は増すと思うが、気を付けなければ本当に曲がらない車に仕上がってしまう危険性も孕んでいるのでトライ&エラーを繰り返して煮詰めて行くしかないだろう。

対して、緩やかなコーナーはそれ程気にならないので、この手の車はどちらかと言うと大きなサーキットか、ダートトライアルやラリーなど、オフロード向きな印象を受ける。
ミニサーキットやジムカーナでは、曲げる事に苦労しそうだ。

総合的に見て、危ないかどうかと言えば、やや危ない印象は受けるものの、噂程ではなく、なかなか良く出来た車だと言うのが正直な意見だ。

■アクセラの魅力

アクセラの魅力は何と言っても、やはりそのスタイリングではないだろうか。

初代アクセラが登場したのは2003年と言う事もあり、確かに現行車と比べると、どこにでもいる地味な大衆車と言った印象は否めないが、当時の同期車種と比較すれば、かなりオシャレなデザインである。

そして、リアのデザインに至っては現在でも通用する、恐らく歴代のアクセラ中、最高傑作だと言える美しさだ。

同クラスの車種と比較しても、比較的全長が長いので、サイドビューもボテッとした印象はそんなに受けない。

ただ、この辺りはマツダもそれを意識して作ったのか、しわ寄せは車内に及ぶ。

シートの座面が高めである事も原因の一つであるが、ややルーフが低く、硬派なスポーツカー程ではないにしても頭を低くして乗り込む感じである事と、乗り込んでからの天井の低さは感じる。

また、リアのラゲッジフロアも容量約300Lと十分なスペースを確保しているが、縦幅の大きな物は積み難い印象である。
とは言っても、実用性は十分で、車内を歩き回るわけでもないので特に問題となる様な事ではないだろう。
あくまでも、競合車種と比較した場合の話である。

さて、ここでマツダスピード・アクセラの特徴を。

まず、前後バンパーが専用デザインとなり、フロントフェンダーはベース車から左右10mmずつの20mm拡大となっており、これは専用の18インチホイールを収めるために設計されたものらしい。

また、ボンネットもエンジン上部に配置されたインタークーラーを納め、導風板を収納するための専用設計となる。
ただし、このボンネットがスチール製であり、かなり重たいのが欠点だろうか。

ボンネット裏のダクト

ボンネットデザインについては、二代目アクセラの様に美観を損ねるエアスクープなどは装備せず、フロントグリルから取り込んだ空気を、ボンネット裏のガイドを通してインタークーラーに送ると言う凝った造りになっている。

裏を返せば、この設計のためにMSアクセラと一目では分からないステルス仕様となってしまっているわけだ。
パッと外観を見た感じでは、MSアクセラだと言う特別感は殆ど感じられない。

唯一、何か違う物があるかと言えば、少し大きめのマフラーテールに、リアゲートにはマツダスピードのオーナメントが付いている程度である。

それではインテリアに話を移そう。

まず、リアシートについては専用カラーと言うだけで特段変更点は見られない。
リアシートは3名掛けで、海外の仕様に合わせて全席3点式シートベルトが装備となる。

また、リアシートの中央は背もたれの部分がアームレストを内臓しており、2人掛けの際はこのスペースの小物入れなどを利用する事も可能。
後席の窓も全開となる点は地味に嬉しいポイント。

フロントのシートはセミバケットタイプで、マツダスピードの刺繍入りとなる。

運転席のみだが、座面の高さを調整する機構も付いており、合わせてステアリングのチルト・テレスコ機構もあるので、好みのドライビングポジションに合わせ易い。

シートに腰掛ければ、まず目に飛び込んでくるのは専用のマツダスピードロゴ入り、200km/hフルスケールメーター。
これだけでも、ハイパフォーマンスを予感させる仕様である。
そして6速のMTレバー、ステアリングも本革仕様と贅沢な作りである。

ただし、やはり内装はこの頃のマツダ特有と言うか、チープな印象は否めない。

全体的にプラスチック感が凄く、分かり難い位置ではあるが、センターコンソールとメーターパネル周りのチリなど、平気で段差があったり、エアコンのスイッチ周りなど指で押さえるとグニャグニャしていたりと、トヨタ車ならまず有り得ないだろうなって事が普通にあるので、マツダ車に乗っていると言う安心感がある(笑)

また、この頃の車に当て嵌まる事だが、オーディオがDIN規格ではなくパネルと一体型の専用設計となっており、社外品のパネルを用意しなければ社外オーディオやカーナビの取り付けが出来ないと言う点だ。

尚、初代BK型のオーディオパネルは、製造していたカナテクスの商品が絶版となり、現在では在庫限りで販売を終了すると言う事なので、今後は入手困難となりそうだ。

代わりに、現在は唯一Amazonで売られているパネルがCARAVと言うメーカーのオーディオパネルになる。

見た感じの特徴はこんなところだろうか。

全体的な使い勝手としては、乗用車として必要十分な積載量、乗り心地だが、ややミラーが見難いと感じる。

その他、マツダ車には珍しくドリンクホルダーが使い易い位置にあったり、あろう事か今時シガライターと灰皿が標準装備だったりと、まあ、喫煙者には嬉しいのかな?と言った仕様だったり。

また、高級オプションのDSC(横滑り防止装置)も、マツダスピード・アクセラには標準装備となるので、中古車を探す際もDSC付きをわざわざ確認する必要もない点は嬉しい。

ちなみに、もっとマイナーな車種には、マツダスピード・アテンザと言うモデルも存在する。

MSアクセラと同じエンジンを搭載したMSアテンザは、重量は重くなるものの電子制御4WDの駆動方式を採用し、非常に安心感がある。

安定した速さを求めるならMSアテンザ、じゃじゃ馬に乗りたいならMSアクセラがお勧めだ!


■MSアクセラ購入時の注意点

MSアクセラで不具合の出易い部分や持病について。
中古で購入する際は、これらを確認しておいた方が良いだろうと思われる点を紹介しておきます。

ちなみに、タービンの不具合を除いては、全て修理しても10万円以内に収まりますので、手直し前提で予算に加えておくと言うのもありかもしれません。

○マフラーからの白煙

マフラーから白煙が出ると言う症状があります。
少々の量ではなく、モクモクと白煙が上がるので、これに気付かないと言う事はまずない。

中にはタービンやエンジンの故障と思って、これを理由に手放したり、廃車にすると言う人もいるようですが、治らない不具合ではありません。
原因はタービンの軸から、排気管内へのオイル漏れである。

対策品番のタービン(二代目アクセラ用など)に交換するか、ディーラーで対策部品の取り付け修理を行えば治ります。

タービン丸ごと交換の場合はリビルド品を利用しても部品代で約8万円、工賃込みで10万円程となります。
対策部品での対応であれば、4~5万円が相場の様です。

素人でもわかる不具合なので、購入時にこれを確認して避けるのが無難です。

 

○エンジン冷間始動時のガラガラ音と始動性不良

冷間時のエンジン始動時に、やや始動性が悪く感じたり、エンジンが掛かった直後にガラガラッと結構大きな異音がする個体があります。

VVTアクチュエータ(給気側可変バルブタイミング機構)のロックピン不良と言う、L3-VDTエンジンの持病ですが、現在はアクチュエータが対策品に変更されています。

部品交換にはSST(特殊工具)が必要なため、構造に詳しい方でも庭先整備で対応は厳しいです。
ディーラーに作業を丸投げした場合で、費用は5~6万円が相場です。

VVTアクチュエータのロックピンは、始動時に内部のベーンがバタついて打音を発生させるのを防ぐ目的や、始動時に最適なバルブタイミング遅角位置で固定する目的があり、始動後にアクチュエータ内へ油圧が掛かればピンが抜けてVVT機構が動くようになります。

つまり、始動時の異音や始動性がやや悪くなると言った程度の不具合で、大きな実害は無いので、とりあえず様子見と言う事で放置しても大凡問題はありません。

ただし、始動後もガラガラと言う音が出たり、走行中に激しい異音がする場合はその限りではありませんので、直ちに修理が必要です。

 

○シフトゲート破損

破損したストッパーガイド

6MTのシフトレバーは1速横のRギアへ誤操作しない様に、レバーを押し込まないとRギアへシフト出来ない構造となっています。

しかし、このストッパーガイドが樹脂製であり、レバーのストッパーピンが切りっ放しの金属と言う都合上、ハードに走った車両や、走行距離の進んだ車両だとこの部分が削れて、ストッパーが機能しなくなる事があります。

つまり、レバーを押し込まなくてもRギアへシフト操作が可能な状態となり、ちょっと危ないです。

シフトレバーASSYは約2万円、工賃もそんなに高くはないと思いますが、費用は合計で3万円程度は覚悟が必要です。

 

○ミッションオイル漏れ

ミッション本体側のコントロールレバー接続部のパッキンからオイル漏れする個体が多いです。
恐らく、アイシンAI BG6型の持病と思われる。

特徴としては、通常走行では滲み程度で、露骨に漏れてくるような症状は出ない。
と言うのも、該当部分は思いっきり上を向いているため、オイルの液面より漏れる場所が高い位置にあるため。

ハードな走行や、短時間にシフト操作をバシバシ繰り返す運転の直後に、一定量がボタボタとフロア下へ零れてくる。

コントロールレバーはバッテリーケース周りを外せば簡単にアクセス出来るので、ある程度のスキルがあれば庭先でも修理は可能。

パッキンだけで済めば1000円もしないが、付近のASSYで購入すると8000円程度の部品代となる。
交換工賃も含めて3万円程度で修理可能との事。

 

■関連動画紹介

Tracktest Honda Civic Type R und Mazda3 MPS: Sushi-Brenner im Test
※MSアクセラの走行は5:19辺りから

 

Drive – MAZDASPEED3/Mazda 3 MPS