さあ、もう一度この時がやって来ましたよ!

前回はロードスターの作業例でしたが、今度はいよいよマツダ2にもバケットシートを装着です!

マツダ2は通勤やお出掛けに使用する普段の足としての用途が主で、気分転換に時々サーキットへ持って行って遊ぼうと言う考えから、快適性を削ぐカスタムは控えるつもりでした。。。

…が、一度サーキットを走らせてしまえば最後、今のところ機械式デフなどは装備していないものの、気が付けばサーキット向けの車高調を付け、軽量なホイールにスポーツタイヤを履かせてタイムアタック!

となると、当然ドライバーが旋回Gに耐えられなくなってくるので、やっぱりバケットシートも必要かな~と、勢い余って買っちまったので取り付けるしかないですねー。

結局こうなるんかいっ!!(笑)

◆車種によって異なるレールの組み立て

◆車検に必要?バックレストカバーの取り付け

Mazda2のシート交換作業 >>

■車種によって異なるレールの組み立て

過去にも何度かバケットシートの取り付け作業に関する記事を書いているので、今更説明するまでもないと思いますが、バケットシートは一部の特殊な物を除いては車種を選ばず使用可能な汎用品となっています。(寸法によっては干渉して一部の車種で取り付け不可の場合もあるので注意)

車種別の専用設計となるのはシートレール(ベースフレーム)となります。

車種に適合したシートレールを介して、バケットシートを取り付けると言うわけですね。

さあ、届いた箱を開封しましょう。

ロードスターに取り付けたのは約3年前…懐かしいですね(笑)

ブリッドのシートレールはベースが組み立て済みで届きますが、レカロのレールは自分で組み立てる必要があるので、慣れない人は面倒に感じるかもしれません。

どうしても組み立て方がわからないと言う方は以前の記事を読んでもらうとして、そう難しく考えなくても付属の説明書を見ながら慎重に組み立てれば簡単ですのでご安心ください。

ただ、大量に付属してくるボルトやスペーサーを全部使うわけではないし、良く見て比べないとパッと見た感じが同じでも、2~3mm長さが違うボルトが同封されていたりするので、使用するボルトの長さを間違えない様に注意しておきましょう。

ちなみに、説明書に記載されている組み立て方自体は問題ないのですが、使用する工具のサイズ表記がテキトーだったりするので注意(笑)

ここは4mmの六角レンチを使う様に書いてあるのに、実際に作業してみたら3mmでした!!

もしかすると販売開始直後と仕様が変わって、説明書の記載がそのままと言ったパターンかもしれませんが、いずれにしてもちょっと説明は雑な気がします。

そして、今回マツダ2用のシートレールを購入する時、そして組み立てている時に感じたのが、車種毎に結構違うって事です。

ロードスターのレールは、使用するバケットシートのモデル別にそれぞれ異なる品番のレールがラインナップされており、私が購入したRS-G用のレールには専用のサイドアダプターが付属していました。

対して、マツダ2のレールは運転席用・助手席用にそれぞれ1種類しかなく、使用するシートに適合した別売りのサイドアダプターが数種類用意されています。

レールの価格はロードスターマツダ2も同じなので、追加でサイドアダプターを買わなきゃいけない分、なんだか損した気分になる(笑)

また、ロードスター用のレールと異なり、マツダ2のレールには左右のレールを繋ぐメンバーが付いている点や、サイドアダプターだけでなくレール本体側にも高さ調整の機構が付いていました。

車種によって構成部品や調整機構が随分違う様です。

シートレールを組み立てたらスライド機構を動かしてみて、左右のレールがきちんと同じ位置でロックされる事を確認しておきましょう。

問題なければ、サイドアダプターを取り付けてからバケットシートを固定します。

…畳のキズ防止にと思って、暑苦しいカーペットを敷いて、ボロい座布団などを用意しましたが、結局一番使えるのは外箱と言うオチね(笑)

シートやレールの入っていたでっかい箱は、作業終了まで捨てずに有効活用しましょう!

ちなみにちょっとした注意点なのですが、使用するバケットシート毎に固定方法が若干異なります。

主にはレールの幅に対してシートの横寸法の差を埋めるためのスペーサーだったり、干渉を避けるために左右どちらかにオフセットさせたりする様な取り付け方法の指示が記載されているので、自分の使用するシートに合わせた項目を確認しながら取り付けましょう。

尚、私が使用するRS-Gの場合はレールとサイドアダプターの間に付属のスペーサーを挟む様に書いてあるだけでしたが、レールに付属の説明書とシートに付属の説明書で使用するスペーサーの枚数の記載が違いました(汗)

まあ、説明書を完全に信用せず、実際に作業してみれば必要か否かの判断には迷わないと思いますが、もう少し説明書はどうにかなりませんかねえ??

製品はしっかりしているだけに、説明書が雑なのはちょっとガッカリしますよね。


■車検に必要?バックレストカバーの取り付け

今回はロードスターと違い、後部座席の付いている車へ取り付けとなりますので、余分な装備が必要となります。

過去にRX-8ブリッドのストラディア2を装着した際にも取り付けていますが、後部座席の乗員保護のために装着が義務付けられているバックレストカバー(背面カバー)を取り付ける必要があります。

…装着が義務付けられている、と言うのも変な表現か。

通常のシートや一般的なセミバケットシートは背面にも生地が張られていて、内部構造が剥き出しにはなっていませんが、フルバケットシートの場合、背面はFRPやカーボンのシェルが剥き出しとなっているため、急ブレーキを掛けた時や衝突事故の際に固いシート背面に頭などをぶつけてケガをする恐れがあるため、気休めかもしれませんがクッション性のある生地で覆っておかなければ保安基準を満たさないと言うものです。

…が、本当にそうか?と言うと、実はそんな理由ではないらしい。大体合ってるけど、ちょっと違うのだ。

と言うのも、ブリッドのバケットシートは全モデル、メーカーがハッキリと「後部座席のある車種では、背面カバーを取り付けなければ保安基準を満たしません」と通知している。

対して、レカロのバケットシートは一部のモデルを除き、背面カバーがなくてもFRP剥き出しのまま保安基準を満たしているそうです。

これにはRS-Gも含まれる。つまり、背面カバーは付けなくても車検に通る…らしい(笑)

説明がややこしいので法的な根拠や条件については省きますが、安全性については試験を行い、基準を満たしている旨を全国の運輸局・運輸支局に通知済みなので、背面カバー無しでも問題ないそうです。(一例ですがトヨタのGRシリーズなど、一部車種のシート背面は後部座席付きでも生地で覆われていない物がある)

しかし、ほとんどの場合、車屋さんも検査員もバケットシートには背面カバーが付いていなければダメだと言う認識が一般的なため、カバー無しでディーラーや車検場へ乗り込むと高確率で指摘を受ける事になり、その度に説明したり確認してもらったりするのは疲れるし時間がもったいない。

それなら、最初から大人しく付けておいた方が安心である(笑)

っつー事で、余計な話が長くなってしまいましたが、大人しく付けましょう!

バックレストカバー無しの方がカッコいいって言う人も多いですが、私はカバー付きも嫌いじゃないですよ。

綺麗に取り付けられていれば、ですがね。

ブリッドの背面カバーは数種類のラインナップで汎用品となるため、変なシワが出来たり、微妙に寸足らずだったりと見た目があまり良くない印象でしたが、レカロの背面カバーはシートのモデル毎に専用品がラインナップされているので、適合した物を購入すれば綺麗な仕上がりになります。

取付方法は単純に、背面カバーに縫い付けてあるベルクロテープ(マジックテープ)で、シートの背面に貼り付けてやるだけでも構わないのですが、せっかく取り付けるのなら手抜きせず綺麗に仕上げてみましょう!

まずはシート背面のシートベルトのガイドを取り外します。

ボルトで固定されているだけなので、2.5mmの六角レンチを使用して2本のボルトを取り外せば簡単に外せます。

ちなみに、固定用のボルトは短いので、背面カバーを挟むと締め難いです。

念のため、標準より少し長めにM4の10~15mm程度のボルトを用意しておくのもオススメです。(標準ボルトの再利用でも問題ないが、ネジ山の掛かりは浅い)

シートベルトのガイドを取り外したら、背面カバーを取り付けますが、この時点ではベルクロテープの蝋紙を剥がさず、仮固定で位置合わせを行いましょう。

取り付けの際は、ただ上から被せるのではなく、カバーの端をシートの生地の下に押し込む様に隠します。

生地の下に指を差し込んで引っ張ってやれば少し浮くので、カバーを押し込むのもそれ程難しくはないと思いますが、シワにならない様に注意しておきましょう。

少し深めに押し込んでから軽く引っ張り出してやる様に作業すればシワも伸びて綺麗に整います。

背面カバーを生地の下に上手く差し込んだら、シートベルトのガイド穴とカバーの穴を慎重に位置合わせしましょう。

完璧に会わなくてもシートベルトガイドのカバーを取り付ければ隠れますが、RECAROのロゴが斜めになったり、左右が均等に見えない状態で固定してしまうと見栄えが悪いので、少し離れて確認してみるなど、納得するまで微調整を!

背面カバーの微調整が完了したら、シートベルトガイドのカバーを穴に当て、先の尖った物でネジ穴に合わせて背面カバーの生地に穴開けを行います。

私はスナップリングプライヤーでザクッとやりました。

あとはボルトでガイドのカバーを固定すれば背面カバーはズレなくなるので、引っ張ってシワを伸ばしながら、ベルクロテープの蝋紙を剥いでしっかり貼り付けましょう。

上から順番に進めて行った方が綺麗にピンッと張って固定出来ると思います。

ほら見て!元々こんなシートだったかの様に綺麗に仕上がってるでしょ♪

雑に貼り付けている人もいるけど、やっぱりせっかく取り付けるなら綺麗に取り付けた方がカッコイイですからね。

手抜きせずにしっかり取り付ける事をオススメします。

ちなみに、今回も2脚あるので2回同じ作業を行います。

これは2シーターや4ドアの特権(笑)

後部座席付きの車で2ドアの場合、前席の左右どちらかは可倒式で後部座席の乗り降りが出来る状態でなければ保安基準を満たせませんので、両席フルバケは原則NGです。

シート選択の際はご注意ください!

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