NDロードスターにしばらく乗って感じた不要なオプションの話をした際にも触れていますが、2シーターの車で子供にTVやDVDを見せる機会なんてないし、CDが無くてもUSBメモリーで音楽再生が可能なので、使用頻度が極端に低いと言う事から、取り外しても差し支えないと考えました。

とは言え、実際に取り外すとなると普通のオーディオパネル分解と違って、リア周りの内装をゴッソリ取り外さなければ着脱出来そうにない構造なので、結構面倒な事になりそうですよね。

実際に取り外したところでたかが数kgと、一般ユーザーの感覚なら誤差と言えるレベルの重量差しかないわけで、付いていたからと言って困るわけでもなく、わざわざ苦労してまで取り外すメリットなんてないのでそのままと言う人の方が多いと思います。

しかしサーキットなどを走る人にとっては、例え体感できなくても、それが気休め程度でも、不要な物は可能な限り削ぎ落として1gでも軽く、ライバルより有利にと考えるのは当然!

そんな少数派の奇特な人のために、今日はNDロードスターCD/DVDドライブTVチューナーの取り外しをやってみたいと思います。

逆に取り付けたい方は逆の手順で見て頂ければ参考になるかと思いますが、他に追加のハーネスなどが必要となる可能性がありますので、事前に必要部品をディーラーで確認しておく事をお勧めします。

◆CD/DVDドライブの取り外し

◆開いた穴を塞ごう

◆TVチューナーの取り外し

■CD/DVDドライブの取り外し

実は見た目の印象ほど面倒な作業ではない。

…と言うのも、実際に作業してみると気付きますが、シート後方のパネルを取り外さなくてもCDドライブの取り外しは可能です。

まあ、パネルをゴッソリ取り外した方が手っ取り早いのは事実なのですが、何故この作業が面倒かと言うと、ノーマルシートやセミバケットシートなら作業性は悪いながらも、そのままパネルの着脱が可能なのに対し、フルバケットシートを装備している場合はシートを取り外さないとリアパネルの取り外しが困難なためです。

背もたれを前に倒さないとパネル全体を前方に傾ける事が出来ないため、中央の小物入れが引っ掛かって上に抜けないんですよ。

なので、現時点でフルバケを装備していない方は、やるなら今の内にやっておいた方が楽な作業です。

フルバケを既に装備していて、CDドライブの取り外しが面倒だなって考えている人は、今回紹介する方法を試してみてください。

1.シートベルトをガイドから外す

フルバケの場合は標準ではシートベルトのガイドが付いていないと思いますが、ノーマルシートやガイドを後付している方は、まず最初にシートベルトをフリーにします。

続いて、赤丸のクリップを取り外しましょう。

2.スカッフプレートを取り外す

他の作業でも着脱頻度の高い部品なので、特に説明は不要かと思いますが、爪で留まっているだけなので左右の端から手で引っ張って浮かせてやれば簡単に外れます。

3.シートバックトリムを取り外す

シートを両席とも一番前までスライドさせておきましょう。

キズ防止にマスキングテープを貼ったら、矢印の付近に内装剥がしを差し込んでパネルを浮かせます。

あとは隙間に指を入れて端の方から少しずつ引っ張ってやれば取り外せます。

これが外れたらシートベルト周りのトリムも外せるので、最初に外したクリップの付近から持ち上げる様に浮かせて行けばあっさり外れると思います。

4.見えているクリップを全部外す

大雑把な説明ですが、実際にクリップは全部目視で確認出来ますので全て取り外してください。

クリップが外れてしまえば両脇のパネルは手で引っ張るだけで簡単に外れます。

ドアの縁に沿っている部分はちょっと固いので注意。

5.パネルの下に隠れたクリップを取り外す

シートベルトで隠れちゃってますが、両サイドのパネルを取り外すと、赤丸の付近に隠れたクリップが出てきますので、忘れずに取り外しましょう。

これでリアパネルの固定は全て外れた形となります。

6.レバーの取っ手を引き抜く

エアロボードを引き抜き、畳んだ幌のロック解除レバーの取っ手を引き抜きます。

レバーを上に向かって引き上げ、中のベースの部分を指で内側に向かってギュッと摘まんでやれば爪が緩むので、そのまま取っ手を引っ張りましょう。

ちょっとコツが必要ですが、簡単に取っ手が外れます。

7.オプションのETCが付いている場合

レバーまで外れたところでパネル全体を前方へ向かって引っ張ってやれば既に外れる状態となりますが、オプションのETCを取り付けている場合は表面の蓋部分だけ取り外した方が安心です。

裏側の配線には余裕があるかもしれませんが、万が一の断線を回避したいので念のためです。

構造としては、裏側はケース状で一体型となっていますが、表の蓋に付いている4本のネジ(3mmの六角)でパネル裏側に固定されている感じ。

取り付け時は裏側に手を入れて位置決めしておかないと蓋が取り付けられないので、ちょっと面倒な作業です。

8.センターコンソールを浮かす

取り外さなくても後方だけ浮かせてやれば作業可能ですが、取り外さない場合はコンソールの後端にウエスを被せておくなど、キズ防止対策をした方が良いかもしれません。

取り外し方は以前の記事でも紹介しているので、こちらの手順を参考にしてください。

9.CD/DVDドライブのステーを取り外す

ここまでの作業が完了したら、リアパネルの下側から手を入れて前方へ引っ張ってやれば簡単にフリーになります。

ノーマルシートの場合は幌を開けてこのまま上に向かって引き抜いてやれば完全に取り外す事も可能ですが、フルバケの場合はシートを取り外さないと取れませんので、荒業で行きましょう!

パネル全体を前方へ引っ張るとCDドライブとの間に隙間が出来ますので、この隙間から工具を持った腕を突っ込んでステーのナット(10mm)を取り外しましょう。

両側に1つずつの計2個のナットだけです。

10.裏側からCDドライブを引っこ抜く

待って!ステーのナットが外れたからって、パネルを取り外さないとCDドライブを取り出せないでしょ?って疑問に感じたあなたは正しいのですが、実は死角になっているだけで簡単に取り出せる場所が存在します。

畳んだ幌が収納される後方のエリアから手を突っ込むと、小物入れの内側へ飛び出している部分が手に触れるのがわかると思います。

パネル全体を浮かせて前方に動かしている場合、この小物入れの更に下の方に手の入る隙間がある事に気付くと思いますが、この奥で手に触れる金属の箱がCDドライブです。

手探りでカプラーを取り外し、後は金属の箱を握って引きずり出してやれば…

11.外れました(笑)

この形で裏側から引っ張り出せます。

マジかよって思うかもしれませんが、マジです(笑)

リアパネルの傾け方が若干シビアな気はしますが、引っ張り出すのが難しく感じる場合はセンターコンソールを完全に取り外してやれば、リアパネルをかなり自由に動かせる様になるので難なくCDドライブを引っ張り出せると思います。

初めての作業でしたが、ここまでの作業時間は大凡40分くらいと、キズに気を付ける事以外はそれ程難易度の高い作業ではありません。


■開いた穴を塞ごう

CD/DVDドライブは無事に取り外せましたか?

無事に取り外す事が出来ても、もう一つ気になる事がありますよね。

一昔前まで主流だったDIN規格に合わせたパネルとは違うので、開いた穴を有効活用して小物入れを増設したり、汎用のパネルで穴を塞ぐ事が出来ません。

CDドライブを取り外した後はこんな感じですよ。

カッコ良過ぎて涙が出そうですね(笑)

この穴はどうにかならないのか!?

勘の良い人ならお気付きだと思いますが、心配しなくてもCDドライブの付いていないグレードの装備を流用すれば良いだけです。

品番は「N243-68-843 02」となっており、ディーラーで注文すれば500円くらいで購入可能です。

取り付けも簡単♪

下段の爪を引っ掛ける様に取り付けて、上段をグッと押さえてやればパチンッと綺麗に収まります。

下段が凹んだ変わった形をしていますが、センターコンソール後方のドリンクホルダーを取り付けた際に、干渉しない形状になっている様です。

いくら可能な限り軽く…とは言っても、やっぱり穴が開いているより蓋が付いている方が良いですね(笑)


■TVチューナーの取り外し

CD/DVDドライブ以上に不要なのがTVチューナーの方です。

セーフティパッケージの抱き合わせオプションとなっていますが、何とかならないものですかねぇ。

こちらの取り外し作業は、CDドライブの作業に比べるとオマケみたいなもんです(笑)

まずは助手席側のデコレーションパネルを取り外す必要がありますが、ほとんど引っ張るだけみたいなものなので、以前の記事で紹介した手順を参考にされてください。

肝心の取り外し方ですが、これもデコレーションパネルさえ外れてしまえば特に説明の必要がない。

赤丸で囲んだ部品が該当のTVチューナー本体となりますが、矢印で示したエアコンのエアダクトを掴んで斜めに捩じる様にして引っ張ると簡単に外れる構造となっています。

このダクトを外すと、TVチューナーを固定しているステーやボルト、カプラーまで全て目視で確認出来ますので、それらを取り外せばあっさりと撤去できます。

TVチューナー本体を先に取り外して、残ったステーを撤去すると言う順番の方が作業性は良いかもしれません。

あとは、カプラーが足元へぶら下がって来ない様に、近くのハーネスにテープか結束バンドで固定しておけばOKです。

CDドライブよりTVチューナーの方が要らないと思いますが、順番として後から紹介したのには理由があって、配線図を見た感じではCDドライブから一度TVチューナーを中継してマツダコネクトに入力されています。

ちょっと見ただけで実際に確認はしていないので、映像の信号だけかもしれませんが、TVチューナーだけ取り外すとCD/DVDドライブが機能しない可能性があるので、取り外すならセット作業ですね。

これで不要な物が全て撤去完了となります。

手に取ってみるとずっしりとしていますが、合計で3kg弱と言ったところでしょうか。

当然ながら、これらを外しても加速やコーナーリングで「おー!すげー!」みたいな変化は全く感じませんが、不要な物が無くなったと言う満足感は得られます(笑)

ちなみに、CD/DVDとTVの機能がなくなると、マツダコネクト側のメニューからは勝手に消えてくれますので、特にエラーが出たり何か設定が必要だったりと言った心配はありません。

逆に後から取り付けを行った場合に何か設定が必要なのか、自動的に認識されるのかは不明なので、気になる方はディーラーで確認してみてください。