昨年NDロードスターを買ったばかりなのですが、マツダスピード・アクセラもかなりの距離を走っていて、今のところ目立った故障はないものの、この先何年も乗り続ける事ができるのか不安もあるので、少し前から買い替えを考えていました。

とは言っても、この車が欲しい!と何か決まったものがなければ、なかなか好みの車を探すのも難しい。

新型86スイフトスポーツか?

タイプは全く違うが現行ジムニーなんかもオシャレで良いよね~♪

中古なら先代の86・BRZも100万円台から見付かりますし、ミニ・クーパーなんかも結構安い!

でも、色々と目移りしてグルグル回っていると、気が付けばマツダ車を見ているんですよね(笑)

私がマツダ車を好んで乗り始めたNBロードスター前後の世代に比べると、デザインは全く別物になっていますが、結局マツダのデザインが好みなんでしょうね。

んで、結局何を買ったのかと言うと、タイトルにある通り、デミオからビッグマイナーを経て登場したマツダ2だ!

これまでのデミオとは何が違うのか…?

◆視覚効果抜群の美しいエクステリア

◆質感が向上したインテリア

◆エンジンや意外と凝っている見えない部分

■視覚効果抜群の美しいエクステリア

走行性能のレビューは後日に予定しているので、今回は評論家気取りでめったに扱わないデザインや使い勝手の評価をしたいと思います(笑)

何故かと言うと単純に、ロードスターなどと違い、これ1台で街乗りからサーキットまで使える利便性の高い車である事。

普段使いの足からファミリーカーとしての要求も満たすので、ただただ買い物やドライブ用途で普通に乗ると言う層も含め、万人にお薦めし易いからだ。

それではさっそく、デミオ改めマツダ2をご紹介しましょう。

こちらがデミオからのマイナーチェンジで車名と共にエクステリアが大幅に変更されたマツダ2だ!

バンパー両サイドのフォグランプが廃止された代わりに、横一直線にメッキのアクセントと、近年マツダのアイデンティティと成りつつあるグリル周りのなんちゃらウイングを効果的に使う事で、ノーズが長く見え、ワイド感も演出されている点がポイント。

ヘッドライト本体も変更されており、全車LEDヘッドライトが標準装備となっている点も嬉しい。

かなりスッキリしたデザインで、エントリーモデルにしては随分高級感があり、価格以上には高そうに見えますね(笑)

最近のコンパクトカーはどれもこれもサイズアップが目立つので、3ナンバーの普通車だと思っていましたが、見掛けの迫力のわりには小振りな5ナンバーサイズとなっています。

ちなみに、グレードは大別して1.5Lガソリンエンジンと1.5Lディーゼルターボの二本立てとなっており、デミオでラインナップされていた1.3Lガソリンエンジンは廃止となっている。

一部グレードに4WD(ATのみ)の設定の他、いくつかの特別仕様車が用意されている。

尚、私が購入したこちらのグレードは15Sブラックトーンエディション(6MT)で、後述するが黒いミラーやホイールの他、黒を基調とした内装色でスポーティーかつ落ち着いた印象が特徴。

また、15MBと福祉車両を除いて、3種ある特別仕様車の中で唯一MTの設定がある。

特別仕様車には白を基調としたレザーで高級感のあるホワイトコンフォート(ATのみ)や、若い女性向けには可愛らしい配色の内装がオシャレなサンリットシトラス(ATのみ)と言ったグレードがあり、お薦めするのは前述したブラックトーンエディション(AT・MT設定あり)を含むこの3グレードです。

他はどうでもいい(暴)

印象が激変したフロントに比べ、リア周りはデミオと比べてもそれ程大きな違いはなさそうに見えますが、テールランプのデザインが変更されていたり、バンパー下部の黒塗りの面積が減って落ち着いた雰囲気と安定感が出た様に思えます。

もちろん、オーナメントもDemioの名前が消え、Mazda2に改められている。

名車の初代デミオは必要最小限の装備で安さが売りであったが、魂動デザインと謳い出した四代目からはプレミアム路線となっており、デザインも非常に良くなりました。

サイドビューは………デミオですね(笑)

とは言っても、やはりフロントライト周りの加飾が効いて、鼻先が長く見える点は優れていると思いますし、そもそもデミオのデザインは悪くない。

写真では伝わり難いのが残念ですが、前後のライトの頂点からフェンダーのプレスラインが伸びており、フロントドアで交差する、流れる波の様なデザイン。

陽に当てて角度を変えて眺めた際には、プレスラインを境にコントラストが効いて色の濃淡が美しい。

 

ブラックトーンエディションの特徴

黒色のドアミラー

ちなみに、ブラックトーンエディションの特徴は、エクステリアに黒塗りの部品がいくつか使われており、全体的に締まって見える点。

例えばドアミラー

NDロードスターは標準でこの配色ですよね。

ボディ全体が黒っぽいと言うわけではなく、通常のカラーラインナップから選択できますが、せっかくこのグレードを選択するなら黒いパーツの視覚効果を活かせるボディカラーを選択したいところ。

案外、ダーク系でもイメージカラーに設定されているポリメタルグレーとの相性は良いですが、マシーングレーやジェットブラック、ディープクリスタルブルーなどには映えないかも?

 

専用の黒いホイール(16×5.5J / 185/60R16)

続いて目に付くのがこの黒いホイール。

これも後期型のNDロードスターは標準でこの色なので、特に見て違和感もなく受け入れられますし、デザインもカッコイイですが…サイズは5.5Jなのでちょっと残念な感じ(笑)

先代のDEデミオなどは6.5Jを装備していたので、後に走りを意識するなら195~205の幅に対応出来るホイールサイズが欲しかったですね。

まあ、替えちゃえば良いとは言っても、なかなか黒塗りのカッコいいホイールって探すのが難しいですよ。

 

専用のマフラーカッター

そして地味に嬉しいのはこう言う部分です。

私の場合は純正マフラー派なので、最初からテールエンドがカッコよく仕上げられているのはいいですね!

他のグレードでも純正オプションでマフラーカッターが用意されていますが、なんと差し込んで下からボルト留めと言う、ドンキに1000円前後で売っていそうな仕様は悲劇と言わざるを得ない。

対してブラックトーンエディションでは、かしめて溶接されており、後付感がないのでカッコイイですよ♪

 

シャークフィンアンテナが標準装備

こちらは好みが分かれるところですが、私は嫌い(笑)

シャークフィンアンテナが標準装備となっているので、実はこれが欲しい人にとってはかなりメリットの大きい部分なんですよ。

標準アンテナのグレードでもオプションに設定されていますが、聞いて信じられます?

オプションのアンテナに交換すると、ルーフの内装を剥がさずに切り取って交換後、同色のカバーで塞ぐと言うとんでもない仕様になっています(汗)

DIYでももっと上手くやるだろ!(笑)

数年前から高級路線に走り出したマツダですが、こう言う部分の詰めは甘いですね。

標準装備なら天井を切り取られる心配はないので隠れたメリットになり得る部分です。

まあ、この手の作業は取り付ける人の性格とセンス次第なので、店舗によってはマニュアル通りの取り付け方法ではなく、ルーフの内張りを剥がして交換すると言う方法も相談には乗ってくれるかもしれませんが。。。


■質感が向上したインテリア

インテリアの質感については、DEからDJデミオへフルモデルチェンジされた時点で”激変”しており、DJデミオからマツダ2へのビッグマイナーではメーターパネルのデザインが変更されている点を除いてはほぼ共通となっているので、マツダ2になったから高級感が増したとか、カッコ良くなったと言った感じではない。

それはもう1つ前の段階で既に起こっていた事である。

年式やグレードによってシートの生地や色のラインナップが豊富で、どれが一番と言ったわけではありませんが、見た目を重視するならレザー系、運転していて滑り難く疲れ難いのはファブリック生地のシートですよね。

そこは車種とは無関係に、昔から変わらぬ共通認識でしょう。

ちなみにこちらのシートはブラックトーンエディションの専用カラーで、黒に赤の差し色が入った控え目なデザインになっている。

カッコイイかと問われると、やぼったくはないが、まあ普通と言うコメントしか思い浮かばない。

ホールド性が悪いと言うレビューを良く聞きますが、全然悪くないですよ。ホントに。

上位グレードのレザーシートでレビューする方が多いからではないかと思いますが、バケットタイプではありますが肩に掛けてのサポートはないので、ギャップで軽く跳ねた時こそ気になるものの、旋回中にお尻や腰回りが動く様な事はないので十分でしょう。

当然ですが、リアシートもフロントに合わせて生地やデザインが統一されています。

リアシートは座面の角度は固定。前方への可倒式で6:4分割式となっている。

しかし5人乗りとは言うものの、さすがに快適に利用できるのは4人が限度と言った感じ。

同クラスのトヨタ・アクアなんかに比べればかなり広いですがね。。。

足元のスペースについては、平均的な日本人の身長(170cm前後)なら特に苦痛なく前後に座れるゆとりはあると思います。

しかし、乗降性はどうでしょうか。

フロントドアは十分な角度と開口面積がありますが、リアドアはもう少し角度が欲しかったかも。

読者のみなさんは問題ないと思いますが、私の様に脚が長くてスタイリッシュな体型だとドアパネルに足が当たったりと、若干使い勝手が悪い様に感じます。

内張りの作りを見てみましょう。

ドアパネルの質感はまずまずと言ったところで、クラスを考えると質感は高い方ではないでしょうか。

大体エントリーモデルのコンパクトカーになると、その辺で拾ってきたスイッチを取って付けた様な継ぎ接ぎ感があるが、この辺りもしっかり専用部品で作り込まれている感じで良いですね。

ドアポケットはマチが狭くて異常なほど使い難いが、とりあえず500mlのペットボトルも出し入れ出来るドリンクホルダーが用意されているので合格でしょう。

リアドアもフロント同様に質感は悪くない。

もちろんチャイルドロック機能もあり、リアドアにもスピーカーが装備されています。。。ん?

…さすがマツダだ。

リアスペースにドリンクホルダーを付け忘れている。

素晴らしい。

ラゲッジスペースの使い勝手は、よくわかりませんがこんなもんでしょ?って感じ。

BK系アクセラに比べると間口が狭く、バンパー上部からフロアまでの段差が大きくて深いので、重くて大きな物を積み込む際はちょっと使い難いかもしれません。

しかし、下段を高い位置にして開口部を狭くしている分、リア周りの剛性にはかなり影響がありそうで、走りの面を考慮すると理想的かもしれない。

実際、この開口面積でも物の出し入れに困るレベルではないので、無理に面積を広げるよりは良い選択でしょうね。

尚、トノカバーはオプションとなっており、写真に写っているフロアのトレーは想像以上に使い勝手が悪い上、ロードスターのオプションの様にしっかりした物かと思ったら、コンビニ弁当の容器を少し厚くした様なペラッペラの板なので、重量物を乗せたまま丸ごと取り出そうとすれば砕け散る事間違いなし。

キズ防止程度に考えるなら良いが、超オススメしないオプション。

並の荷物を積む分にはそのままでも全く困りませんが、リアシートを前方に倒せばタイヤなども余裕で積める程度のスペースは確保できます。

ちょっと気になるのはフラットにならない点で、結構段差も激しいですが、困るかと言えばそうでもないので微妙なところ。。。

見た目の問題でちょっとモヤモヤするので、気になる場合はオプションのフラットパネルがある様です。

ダッシュボードは既にデコレーションパネルなどを変更しているので、ちょっと先にこちらをお見せしておきますね。

こちらがブラックトーンエディション(MT)の標準仕様となっています。

ダッシュボードのデコレーションパネルがカタログ表記ではグロスブラックとなっていますが、実物はカーボン柄?のパネルとなっている他、センターコンソール脇のパネルはプラスチックの廉価仕様。

しかしステアリングはもちろん、サイドブレーキのグリップやシフトノブも本革となっている点はGood!

また、エアコンルーバーが赤いリングで加飾されているのはこのグレードの専用装備で、前項で紹介したサンリットシトラスも淡い黄色が使われていたりと、グレード毎に遊び心のあるユニークなデザインになっている。

シートの赤いステッチも含め赤の差し色が所々に存在するが、サイドブレーキレバーシフトブーツステアリングに至るまで黒ステッチとなっている点は少々残念か。

別に赤いステッチが好みと言うわけではないが、この辺りは統一感を出して欲しかった。

ダッシュボードの全景はこんな感じ。

マツダ全車、多少の違いはあれどベースのデザインは統一されている感じで、ロードスターにも似ています。

グローブBOXはちゃんと付いており、車検証も裁断せずにそのまま入るが他は何も入らない(笑)

このタイプの車は収納が豊富なイメージがありますが”ロードスターよりマシ”程度の収納スペースしか備わっていない点は、異常なほど収納の多いトヨタ・ダイハツ系から乗り換えるユーザーは注意が必要かも?

しかし、余計な装備がなくスッキリしている分、デザインは素晴らしい。

ダッシュボードには横一直線にシルバーで加飾され、エアコンルーバーと一体感のあるデザインがカッコイイですね!

ここは私のお気に入りポイントの1つ。

位置がズレると気になって運転に集中できなくなるので、助手席の人には絶対に触るなと伝えておこう。

スマホを接続できるUSBポートが備わっているが、とても今時のサイズのスマホを置くスペースはない、地味に不便なコンソール。

やはりマツダはこうでなくては!

使い易いマツダ車など、マツダ車に非ず。

ちなみに、ほとんどのグレードに装備されているシートヒーターは、ブラックトーンエディションには設定がない。

また、Android AutoやApple Car Playへの対応や、Bluetooth接続でハンズフリー通話などの機能が装備されている様ですが、家電オタクでもない限り、精々カーナビ機能と音楽再生くらいしか使わないので、他の機能はどうでもいい。

標準装備のマツダコネクトは、オプションのSDカードを買うだけでカーナビ機能が使えるようになる点は同じ。

オプションの360°ビューモニターは舵角に応じた目安のガイド線も表示され、バックカメラだけでなくフロントカメラも使えるので狭い場所での切り返しで便利ですが、必要性は感じないのでお好みで。

また、アイドリングストップと言うお節介機能は問答無用で全車標準装備となっている。

また、機能面で最高なのはメーターパネルですよ!

走りを意識したユーザーには特に嬉しい、大型のアナログ式のタコメーターが中央に配置されており、非常に見易い!

タコメーター内にデジタルのスピードメーターがおまけ程度に配置されているデザインは、RX-8を思い出しますね。

文字盤自体はロードスターとほぼ同じで、8000rpmまで刻んでありますが、ぶん回してみるとレブリミットは7000rpmに若干届かず、6800~6900rpm辺りで頭打ちでした。

また、重要なインジケーターは下段のスペースに表示されるので見易いですが、両脇のインフォメーションディスプレイの視認性はいまいちですかね。

実はこれ、グレードによって少し違いがあるのですが、競技ベース車となっている15MBは当然このメーターだろうと思っていたところ、中央にスピードメーターが装備され、左側の狭いエリアに見難いデジタルのタコメーターが装備されると言う意外な仕様になっている。

気になる方は、購入時に候補グレードのメーターパネルがどちらの仕様になるのか注意しておきましょう。


■エンジンや意外と凝っている見えない部分

最後に、気になるエンジンや走行に影響のある部分について見てみましょう。

冒頭でも述べた通り、走行レビューは別の記事で改めて紹介する予定ですので、上辺だけ触れておきましょう。

ボンネットを開いても、今時の車なので特に面白味はない。

見た目は綺麗ですが、ご覧の通り樹脂のカバーを被っているので、ロードスターの様にヘッドカバーが見えるわけでもありません。

カバーを取り外すとヘッドが見えますが、ちょっとごちゃごちゃした感じですね。

仕様こそ違いますが、搭載される1.5Lガソリンエンジンは同じP5型がベースとなっており、車内で聞こえるエンジン音はなんとロードスターとほぼ同じですよ♪

もちろん、車体の静粛性がまるで違うのでロードスターほど迫力は出ないものの、見た目の可愛らしさに似合わず良い音を奏でてくれます。

ロードスターには不要なサウンドエンハンサーなんてオプションがありますが、マツダ2などの静かな乗用タイプの車にこそオプション設定が欲しいですよね。

リミットはロードスターより500rpmほど低く後半の伸びは劣りますが、低速トルクは明らかにマツダ2の方が上で、発進からの加速や短~中距離加速の実用域ならロードスターより速いです。

尚、レギュラーガソリン仕様となっており、燃費は3000~4000rpmを多用しても18km/L以上とかなり良い印象。

また、意外なほど凝った造りのインテークダクトがボンネット裏に設置されているので、みすぼらしく見えるホースをDIYで引いたり、妙な穴開け加工などを施す必要はないので、何かしなければ気が済まない奇特なユーザーに当たらない限り、美観を損ねる心配もないので中古市場も安心である。

もう一つ感心したのがステアリングフィールで、ロードスター以上にダイレクト感があり、初期の応答性も非常に良い。

ぐにゃぐにゃとした手応えは一切無く、ロードスターと違ってルーフを装備するボディのためか、全体的な剛性感もあります。

ストラットタワーには特に目立った補強などが入っている様には見えないものの、バルクヘッド側から伸びるプレートにボルト2本で固定されており、タワーバーなど装備しなくても十分なサスペンション支持剛性を有している印象です。

まあ、本当にこれが効いているのかはわかりませんけどね(笑)

少なくとも、コンパクトカーに多い手応えのぐにゃぐにゃ感とは全く無縁と言った感じで、ドライビングの質感は本当にしっかりしていますよ。

内外装のデザインや質感、心地よいエンジンサウンド、ドライブフィール、いずれを取ってもワンランク上のプレミアムコンパクトを名乗って差し支えのない完成度だと思います!

冒頭でも述べた通り、サーキットを走る目的がなくても、普段使いのセカンドカーやファミリーカーとしても優秀でデザインもオシャレなので、万人にお薦め出来る車です。

ロードスターと違って、何の接点もない知らねーヤツから手を振られる心配もないので、エントリーモデルにして最良の選択ではないでしょうか。

みなさんも1台いかが?(笑)

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