以前、タイヤカスの掃除に電動マルチツールを使ってみたと言う記事を投稿しました。

電動マルチツールスクレーパーはかなり強力で、手作業とは比較にならない早さで楽々掃除が出来ますし、短時間でも十分満足する仕上がりになる事がわかりました。

ですが、最大のデメリットとして結構音が大きいと言う点が気になります。

記事の中でも、早朝や夜間の使用は控えるべきであるとか、ご近所さんと関係があまりよろしくない人は避けた方が良いかも…と注意した通り、読者の方からも「想像以上に音が大きかった(笑)」「もっと静かな道具を知らないか?」などと言ったお問い合わせもありました。

そんなモン、オレ様が知るわけねーんだわ(笑)

しかし、確かに音が気にならない道具があると、イベント直前など夜間になんとか掃除したい時は助かるよね…って事で、ちょっと探してみた。

◆SNSで人気のノコヤスリ

◆実際に使って仕上がりや労力を確認

■SNSで人気のノコヤスリ

電動マルチツールを紹介した時にも言いましたが、サーキット走行後のタイヤはグレイニング(トレッド表面の荒れ)やピックアップ(タイヤカスの付着)でボコボコです。

慣れない初級者の内はタイヤに熱が入るほど攻めきれない事も多いと思いますが、少し慣れてペースが上がってくると、徐々に目にする機会も増えて来ると思います。

ラジアルタイヤでも結構汚れるのに、Sタイヤなどになると中には信じられない程付着物が見られる事も。

帰宅の道中や、その後数日間履かせたまま乗り回していれば多少は綺麗になるものの、2~300km走った程度では写真の様な状態が限度ですかね。。。

こんなタイヤで公道を走り回って良いのか心配になる見た目だ(笑)

今回も、道具を使ってコイツを綺麗に掃除しようって話である。

そして今回、電動マルチツールに代わって新たに見付けてきた道具がこちら、SNSで人気のノコヤスリだ!

X(旧Twitter)を覗いていると、フォロワーさんの他、オススメのポストに表示されている投稿でも見掛ける機会が多いので、本当に使えるのか試しに買ってみたと言う流れである。

当然使えなくはないだろうが手作業である。

スクレーパーで気長に剥がしていくのに比べてマシな程度なのか、電動マルチツールに匹敵する程楽チンなのか、それは使ってみるまでわからない。

わかっている事は、少なくとも夜間に使用しても騒音を心配する必要はないと言う事だけである。

いくつか大型のヤスリはあるが、こちらはノコヤスリと言うだけあって鋼板用のノコ刃を組み合わせて成型していると言う特徴がある。

安心の日本製、シントーと言うメーカーの製品を買ってみたが、大した価格ではないので安心してほしい。

グリップ部はゴムかシリコンの様な材質でやや弾力がある。

SNSでは目にする機会が多いものの、実際に実物を確認するまではどんなヤスリなのか良くわからなかったので、簡単に特徴を紹介しましょう。

本体のヤスリ部分となるノコ刃は両面にあり、片方は細めの刃が並んだ均し用。

もう片方の面は荒い刃が並んだ荒削り用と言ったところでしょうか。

対象物がゴムで出来たタイヤなので、一気に荒い面で削ってしまって大丈夫だと思います。

目的はグレイニングの均しではなく、ピックアップの除去なのでガシガシ行きましょう!


■実際に使って仕上がりや労力を確認

ではさっそくノコヤスリを使用して仕上がりや労力を確認してみましょう!

ところでみなさん、ヤスリの使い方ってご存知?

ただガシガシと前後に動かしていれば良いと思っている人も多いと思いますが、私も専門ではありませんし、普段は事務仕事をしているので、趣味でやっている車の整備や工具などの使い方は構造を確認したり、実際に作業している間にコツを掴むと言うパターンが多いのですが。。。

これに気付くまで捗らなかったのですが、本体部分の長さを活かそうと思って縦に動かす(青矢印)より、ノコ刃の目に沿って斜めに構えて動かす(赤矢印)方が効率よく削れるみたいです。

縦に動かしても削れないわけではないし、タイヤの角の部分を削る時は縦に動かした方が削り易いと感じる事もあるのですが、ヤスリは斜めに添えて動かすのが基本”らしい”です。

“らしい”と言うのは、ちょっと調べて見付けたヤスリの使い方を読んだだけなので本当かどうかはわからないし、全ての製品に当て嵌まる事なのかは不明(笑)

ただ、実際に作業していると確かに斜めにして動かす方が良く削れるのは事実なので、一応予備知識として覚えておいて損はないかも。

ヤスリのコツだけお伝えすれば、後は特に説明は要らないですね。

タイヤの表面に付着したタイヤカスをゴシゴシと擦って削る、ないしは剥がすと言った作業を行えば良い。

ただ、これはちょっと思った以上に力が必要です!

単純に表面を撫で回すだけではとても削れないので、押し付けながらグイグイと押し切る様なイメージで作業する必要があります。

黙って黙々と作業を進めていれば、サイズにもよりますが1本当たり15~20分程度と言ったところでしょうか。

昔ながらの方法(?)で、ヒートガンスクレーパーで剥がすと言う愚かな作業に比べると、飛躍的に時短出来ますが、やはり作業の疲労感や所要時間を考えると電動マルチツールが最も優れているのは言うまでもありません。

ただ、ノコヤスリのメリットもあって、冒頭で言った通り騒音が出ないので夜間の作業も問題ない事、そして結構細かいタイヤカスが剥がし易い事に加えて余計な部分を削り落とす心配がないと言う点。

グレイニングまで均すのは相当根気が必要だと思いますが、仕上がりのクオリティでは電動マルチツールよりノコヤスリの方が上でしょう!

作業前後で比較するとこんな感じ。

タイヤカスを掃除した後は、数日履かせて走り回っている内に綺麗になるでしょう。

ノコヤスリを実際に使ってみた印象では、思った以上に短時間で仕上げられるし綺麗にはなるが、全部ノコヤスリだけで作業するとかなり疲れると言うのが本音。

電動マルチツールを使って目立つ大きなタイヤカスを大雑把に剥がした後、ノコヤスリで小さなタイヤカスを削り落とすと言った感じで併用するか、使い分けるのが良さそうです。

気になっていた方は参考にされてください。

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