レーシングカーなどで見掛けるヒールストッパーってありますよね?
う~ん、レーシングカーと言うよりラリーカーで良く見る感じでしょうか。
また、あまりジムカーナ車両でも見掛けない様な気がしますが、好みなどもあるので一概には言えないですかね。
オプションなどで金属製のプレートが付けられる物もありますが、ヒールプレートと言う程でなくとも、フロアマットの右足踵付近の生地が丈夫な物になっていたり、アレってどう言う効果があるの?
答えは単純に、見た目の問題だったり、フロアマットの痛み易い踵部分の擦り切れやへたりを防ぐ目的で付けられていたりします。
ただ、それだけではなく、意図的に付けられた段差や滑り止め加工などによる「ヒールストッパー」などと呼ばれる構造を有した物も、スポーツカー用のアフターパーツで良く見掛けますよね。
後者については、踵を引っ掛けてペダル操作時の足の支点として利用したり、操作性を改善する目的で使用される物です。
しかし、あんなシンプルな構造の物が数千円、数万円などで平気で売られているのにはやや疑問も感じます。
メーカーロゴなどが入ってカッコイイ物もありますが、足でガシガシ踏みつける部分に”大好きなメーカーのロゴ”ってどうなのかな?なんて。
敢えてライバルメーカーのロゴを踵で踏み躙ると言うのはアリだろうか?
…怒られそうね(笑)
まあ、どちらにしても足元なので目に付くような場所でもないので、安価に自作するって選択肢もありだと思いませんか?
■ヒールプレートを作ろう!
ヒールプレートを自作するとなると、フロアマットの痛みを防止するために金属製である事が理想ですし、スポーツ走行も想定しているのなら、好みに応じてヒールストッパーの構造も追加したいところです。
しかし、そんな物どうやって作るの?
じゃーん!
原則、どんな車種にも使い回せて汎用性抜群のヒールプレートを作るには、大凡こんな感じの部品を揃えてくれば簡単に自作できちゃいます♪
ちなみに、RX-8の純正マットには、ヒールの部分には丈夫な生地が貼られており、それを縁取る様にアルミのフレームが取り付けられていたので、アルミフレームに直接カットしたゴム板を両面テープで貼り付けるだけの簡単な物で済ませました。
今回の例ではNDロードスターに取り付ける物を作成するのですが、普通のマットなのでプレートも作成する必要があります。
材料なのですが、見ての通りに適度なサイズのアルミ板、ボルト・ナットセット、幅広のワッシャーが基本セットとなり、ヒールストッパーを追加するなら10mm厚程度のゴム板をカットした物と、金属とゴムの接着に対応した両面テープがあれば完成します。
察しの通り、ボルト・ナットやゴム板は大した金額ではありませんし、恐らく一番高いのは両面テープ(笑)
自作するにあたり、恐らく一番気になるのはアルミ板ではないかと思いますが心配ご無用。
実はこれ、ペット用品として売られているハムスター用の”ひんやりマット”的なアルミ板がベスト!
工作用のアルミ板は結構高価ですし、角が尖っていたり、上手くカットしたとしても鋭利になっているカット面を整える必要があったりと面倒です。
また、意外と歪み易い部分なので板厚は3mm以上が欲しい所で、専用の器具がないと、なかなかその厚みをカットするのも大変ですよね。
しかし、ハムスター用のプレートなら丁度良い厚さに縦8~10cm、横12~15cm程度の良い感じの板が売っていますし、角も丸くカットしてあって好都合なのだ!
もっと大きな物が欲しければ、ウサギ用などを探せば20~30cmクラスの幅の物も見付かるので、好みや用途に応じて選択すると良いでしょう。
では早速…
はい、おしまい(笑)
買ってきたプレートの4つ角に、ドリルを使ってボルトを通す穴を開けてやればいきなり完成となる。
冗談の様な手軽さである。
私は大体目分量で穴開けしていますが、気になる様なら寸法を測って正確な位置に印を付けてから開けると良いでしょう。
ボルトサイズはM4辺りが細過ぎず太過ぎずで良いと思いますので、穴の径は4~5mmが目安です。
ヒールストッパーを付けたい場合は、私の場合は金属など余計な物は使わず、10cmX10cm、10mm厚のゴム板を買ってきて10mm前後の幅でカットした物を使います。
これをゴムと金属の接着に対応した両面テープで、プレートにビシッと貼り付けてやればOKだ。
いやいや、テープで貼り付けるだけで大丈夫なの?って思うかもしれないが、RX-8の場合でも7年以上私の足元で剥がれる事無く耐えていたし、むしろ後から剥がす方が大変なくらいです(笑)
後から作り直したくなったり、他の車にも付けたいと言った場合でも、上記の部品なら凄く安上がりなので気兼ねなく大量生産出来ますよ♪
■ヒールプレートの取り付け
作成したヒールプレートを取り付けるには、フロアマットに穴開けしてボルトで留めてやるだけですが、まずはちょうど良い位置を決める必要があります。
なんとなく取り付けて、踵の位置が悪かった!なんて事を繰り返していたらフロアマットが穴だらけになっちゃいますからね(笑)
まずはフロアマットの上にプレートを置き、実際に座席へ座ってシートポジションを合わせましょう。
そのままペダルの操作し易い所へ足を持って行き、位置を確認します。
ヒールストッパーを付けている場合は、踵でプレートごと動かして丁度良い位置を探ると良いでしょう。
大凡の位置が決まったら、プレートをガムテープなどでマットに仮留めして、再度踵の位置が丁度良いか確認してみてください。
ちょうど良い位置が決まったら、テープでプレートを固定したままマットを外し、穴開け作業へ移りましょう。
穴開け作業と言っても、フロアマットは布地かゴムで出来ている物がほとんどなので、ドリルなど使う必要はありません。
このまま数枚重ねた段ボールなどの上にマットを置き、プレートの穴からマットに向かって何か尖った硬い物で突きましょう!
例えば要らない安物の精密ドライバーなどです(笑)
ブツッと貫通したら、少しグリグリと抉ってやれば裏側からも穴の位置が判別できるかと思います。
穴開けが完了したら、マットの裏側から幅広のワッシャーを当てて、ボルトを通しましょう。
写真の様な感じになります。
ボルトの長さはマットの厚さにもよるので一概には言えませんが、15~20mmくらいでしょうか。
ボルトが表へ貫通したら、プレートの穴に合わせてボルトを通し、ナットで締め付ければ取り付け完了です!
フロアマット自体は柔らかい素材なので、僅かな穴のズレ程度は問題なく取り付け出来ますので、あまりシビアにならなくても大丈夫ですよ。
どうです?やっぱり安っぽく見えますかね?
縞板やパンチングなどの加工は無いので地味ですし、ストッパーと踵のガードだけ意識した最小限のサイズなので小振りですが、見た目以上に効果は抜群ですよ!
プレート自体に滑り止め加工をしたい方は、ドリルで穴開けしてそれっぽくパンチング加工を施すか、滑り止めテープやゴムテープでライン引きなどをすれば、機能性や見た目をグレードアップする事も可能ですね。
たったこれだけの地味なパーツですが、操作性は良くなりますし、長距離ドライブでも足元の支えがあるだけで随分楽になります。
スポーツ走行など、ハードなブレーキング時やアクセルを踏み込む際はヒールストッパーから踵を離しますが、ストッパーがあると必ず決まった定位置に踵が戻って来るので、一度使い始めたら付いていない車は乗り難く感じるかもしれません(笑)
まあ、足が定位置に…と言うのは、最近のマツダ車などの場合、そのためのオルガン式ペダルだと言う意見もあるかと思いますが、実際に純正配置のアクセルペダルに足をベタ乗せしてブレーキペダルが操作し易いかと言うと、お世辞にも操作性が良いとは言えませんからね。
個人的には昔からマツダ車のペダル配置は優秀だと思っていますし、マツダも最近はそれをアピールしている印象ですが、私が思うに左右の振り分け幅の話であって、前後の位置関係についてはやはりユーザーのクセや好みで調整するべきではないかな?と思います。
なんとなく操作し難い、長距離ドライブが疲れると言う人は、試しにヒールストッパーを使ってみてください♪
あ、そうそう。
効果が良くわからない内に高価な純正マットへ取り付けるのが怖いと言う人は、安物や中古のマットなら数百円~2000円程度でも売っているので、そちらからお試しで取り付けてみるのも良いかもしれませんよ。