■目次

◆はじめに

◆走る上での心構え

◆必要な物は?

◆身近なお手頃サーキット

■はじめに

これからモータースポーツを始めよう!って考えている人も、今ではインターネットで色々と情報が手に入るので、それほど迷う事はないと思います。

でも、JAF公式戦に出場するためには、加盟クラブを探したり、モータースポーツラインセンスが必要だったり、レギュレーションに沿った車両製作やヘルメットレーシングスーツなどの装備も必要で、やる気になっても、いきなりポンッと参加するのは難しいと感じる人も少なくはないと思います。

一番の問題は、準備にお金が掛かるって言うのがネックですよね。
特に学生をはじめとした若い人には、高価な装備を一度に揃えるのは辛いです…。

ただ、何もJAF公式戦だけがモータースポーツの醍醐味と言うわけではありませんので、将来的に公式戦参加を目指すにしても、まずは準備や自分の性格に合った趣味かを確認する意味でも、走行会や、サーキットの一般走行枠を利用して、安価にレジャーとして楽しむ事から始めてみると良いかもしれません。

走行会であれば、例外はありますが原付用のヘルメットに長袖長ズボン程度の装備で参加可能です。
イベントによって必要な装備が多少異なるので、不明な点は問い合わせて確認して下さい。

クヌギランナーは、参加費も安価で、ヘルメットレーシングスーツが無くても参加可能なので、とりあえず体験してみよう!と考えている人でも気軽にエントリー出来るのが最大の売りです。
もちろん、保護具の着用が望ましいですが、いきなりまとめて準備しなくても、他の参加者の方から情報収集しながら、少しずつ揃えて行くと良いでしょう。

また、やはり何と言っても仲間が増えると心強いです!

他の走行会に参加する時や、初めて行くサーキット、公式戦に出場する時など、人見知りしないから大丈夫!って思っていても、走る前になるとみんなピリピリしていて話し掛け難いとか、場所取りの要領が良くわからないとか、何より空き時間に一人で寂しく待っていると、なんだか面白くないなって感じてしまう事もあります。

そんな時に、知っている人が1人いるだけで全然環境が変わってくるんですよ。

車や装備だけでなく、是非、仲間を増やすと言う準備をお忘れなく!


■走る上での心構え

漫画や映画に影響されて始める人も少なからずいるはず。
でもね、現実にはあんなに敵意剥き出しの怖い人なんていません(笑)

まあ、漫画や映画に影響された人達が集まっている場所ならどうか知りませんが、そう言う人に出会う事は相当稀なケースですので安心して下さい。

これから始めようと考えている人の中には、自分は下手だから、上手い人と一緒に走るのは恥ずかしいと言う人が結構います。

普通なら、18歳になって、自動車学校で初めて実車のハンドルを握るはずです。
数か月で免許を取得し、初めて行ったサーキットでいきなり好タイム連発!なんて有り得ないんですよ。

また、長年運転していても、30歳を過ぎ、40歳を過ぎ、若い人より遅いとかっこ悪い…と言う人もいますが、決してそんな事はありません。

遅くても気にしなくて良いんです!
下手だと思われたくない!と、無理をして上級者と同じ走り方を真似すれば、事故のリスクも増しますし、何より怖くて楽しく走れないはずです。

趣味ですから、気楽に、楽しく走る事を意識しましょう!

誰も、遅い人を見て馬鹿にする人なんていません。
むしろ逆で、一生懸命、真面目に頑張っていれば、気に掛けてくれる先輩方が色々とアドバイスしてくれるはずですよ。

また、もう一つ重要な事ですが、決してナメて走らない事。

一般道でも40km/h程度で電柱に衝突すれば、場合によっては死亡します。
流石に200km/hクラスのオートポリスであくびしながら運転する人はいないと思いますが、速度域の低い一本クヌギでも、下手をすれば死亡する可能性も十分にあると言う事は、しっかり頭に入れておかなければなりません。

調子が悪いなって時は走行を控えるとか、車の不具合を感じたらしっかり点検、修理するなど、防げる事故は未然に防ぐ様に心掛けて下さい。


■必要な物は?

銭や!とにかく銭ですよ!(笑)
とか言っちゃうと、いきなり出鼻を挫かれそうになると思うので、お金をなるべく節約して、まずは最低限必要な物や、実際にどれくらいお金が掛かる物なのか整理してみましょう。

まず、絶対に必要となる物は、有効な運転免許証と、走るための自動車となります。
当然ですね。

尚、ヘルメットレーシングスーツなどは、走行会への参加に関しては、高価な物を準備しなくても大丈夫です。

○ヘルメット

走行会であれば、原付用でOK!
ホームセンターなどで、3000円前後から入手可能です。
JAF公式戦に出場するには、カテゴリによって多少異なる場合もありますが、JISやSNELLなどの規格に合致した物となります。
ピンキリですが、比較的安価でお勧めなのは、アライ・GP-5W(定価58860円/実勢価格57500円~)です。
SNELL規格に合致した4輪用フルフェイスの中では、視野も広く運転しやすいです。

 

○レーシングスーツ

走行会であれば、市販のツナギや、普段着ている長袖・長ズボンでもOK!
短パンやスカートはNGとなる場合が多いので、1着も持っていないと言う変わった人は急いで買いましょう。
着ぐるみも、ガチャピン以外は原則NGです。
レーシングスーツはFIA規格に合致した物になると、急激に値段が跳ね上がります。
平気で10万円オーバーなんて物も多いですが、着て街を歩くわけではないし、デザインはどれも大差ありませんので、規格だけクリアしていれば安いに越した事はありません。
良心的な値段のスパルコ・スプリントRS-2(定価66744円/実勢価格64500円~)がお勧めです。

 

○レーシンググローブ

軍手でOK!と言う走行会もチラホラありますが、ここだけは装備を義務化しているイベントも多いです。
何故なら、他の装備と違って安いから、これくらい買いましょうよって事だと思います。
安い物では2000円程度からありますが、ペラペラですぐ破れたりするので、5000円くらいは出した方が結果的に安く済みます。
これも、一応公式戦では規格があるのですが、地区戦くらいまではカート用などでもOKです。
今後レギュレーションが変更される可能性もあるので、参戦している人は規則書をご確認ください。
お勧めは、FET SPORTS・カート用3Dレーシンググローブ(実勢価格4760円~)です。
10年くらい使っていますが、見た目が汚くなったと言う以外に、破れたり解れたりは今のところありません。

 

○レーシングシューズ

これも一応規格はありますが、グローブ同様に地区戦くらいでは特に義務化はされていない様です。
参加する方は、念のため規則書でご確認ください。
走行会であれば、サンダルやハイヒールは論外にしても、普段履いているスニーカーでOKです。
何より、履き慣れている靴が一番運転しやすいと思うので、好みで選ぶと良いでしょう。(ちなみに私はショートブーツや革靴(笑)
レーシングシューズは一部を除いて、どのメーカーも金額的に大差ないです。
スニーカーの場合は、お勧めはソールの薄いコンバースのオールスター(関節の曲げやすいローカットが良い)など。
980円くらいのパチモンを見掛ける事がありますが、あれくらいで十分です。
しかし、実勢価格が5000円程度ですし、パチモンだと履き替え忘れて街に繰り出すと本当に恥ずかしいので、せめて本家のオールスターくらい買いましょう(笑)

 

○その他、あると便利な物

サーキットへ行くと、必ずしもピットに停められるとは限りません。
また、都合良く腰掛けの用意されているケースも稀ですので、一休みするのに便利なアウトドアグッズを持っておく事をお勧めします。

・折り畳み椅子
ホームセンターのアウトドアグッズ売り場などで見かけますが、金属フレームに布張りされた簡素な物で大丈夫です。

一部商品紹介 コールマン リゾートチェア
ホームセンターでも大体1500~2000円程度で販売されています。

 

・簡易テントやパラソルなど
一辺1.5~2.0mm程度の物があると良いです。
夏の強い日差しや、雨避けに使えます。
折りたたんだ時の長さを考慮すれば、ロードスターの様に狭いトランクでも、十分収まる物があります。

一部商品紹介 カンタンタープ(200×200)
ノーブランド?ですが、この幅を有していながら、収納時のサイズが115cmと非常にコンパクトな設計で、NA・NBロードスターのトランクにもギリギリ収まる大変貴重な商品。
この手の商品全般に言える事ですが、風が強い日は使えないので注意。

 

・空気入れ・エアゲージ
走行している間にタイヤの空気圧は上昇します。
はじめの頃は、この変化を感じにくいかもしれませんが、慣れてくると空気圧で車の動きの変化を感じるようになるでしょう。
エアゲージで空気圧を測定し、必要に応じて空気を抜いたり、帰りに空気を充填するのに持っておくと便利です。

一部商品紹介 エーモン エアゲージ(ホース付)
少々安っぽい作りですが、非常に安価で基本は抑えたモデルなので重宝します。
電動空気入れについては色々と使ってみましたが、少なくとも5000円以下で購入できる物はどれも大差無い印象で、とにかく煩いし、空気の充填が遅いです。
最近の車であれば、非常に優秀な純正品(少なくともRX-8の純正は凄く早い)が装備されているので、持っていない人はディーラーで購入するか、 リサイクルパーツショップで探す事をお勧めします。

その他、現地でタイヤ交換などされる方は、油圧ジャッキインパクトレンチを持っておくと良いかもしれません。


■身近なお手頃サーキット

例えば、大きなサーキット(大分県を例に挙げるとオートポリスなど)では、サーキットライセンスが必要だったり、一般枠でも一定基準のヘルメットやレーシングスーツが必要だったりと、それなりの出費があります。
この辺りを安いと感じるか、高いと感じるかは人それぞれですが、中には比較的安価に始められるサーキットも存在します。

もちろん、保護具の着用が望ましいですし、なるべくしっかりした物を身に着けるに越した事はないのですが、まずは体験と言う事で、気軽に参加出来るところから始めてみましょう。

 

○一本クヌギスピードウェイ(大分県)

半日3000円とリーズナブルな料金設定で、保護具の着用義務はありません。
オフィシャルなどはおらず、貸しコースと言う業務形態ですが、思い付いた時に気軽に走れる点は他のサーキットには無い最大の魅力です。
デメリットは全長が短く、エスケープゾーンが狭い事と、低速コーナーに特化したコースとなります。
興味のある方は、是非クヌギランナーにご参加下さい♪

 

○オートポリス・レイクサイドコース(大分県)

1人で走ると割高感はありますが、仲間を集めて申し込めばリーズナブルです。
終日貸切では平日120000円と言う料金設定なので、10人集めれば1人12000円で走り放題!ドリフトもOKです!
路面自体は自体は一本クヌギスピードウェイより荒れており、ウェットでは異常に滑るので、梅雨時期は初心者さんにはお勧めしにくいですが、高速コーナーもあり、長いストレートもあり、それなりに本格的なサーキット走行が楽しめます。
何より、頻繁に走行会も開催されているので、自分で集めなくても参加すると言う手段も。
お友達サイトのELANde走行会でも会場として使われていますので、興味のある方はご覧になられて下さい。

 

○ソニックパーク安心院(大分県)

自動車用のコースではなく、レーシングカート専用サーキットです。
西日本最大のJAF公認カートコースで、計測設備やコース管理もされているので、初めての方でも安心して走行出来ます。
また、ドライバーのスキルに応じて数種類のレンタルカートを用意しているので、カートをお持ちでない方も走行出来ます。
乗車条件となる服装は長袖・長ズボンなど肌の露出がない服装と決められておりますが、ヘルメットやグローブはレンタルも用意されているので、何を用意して良いのかわからないと言う初心者の方でも、手ぶらで行っても問題ありません。
定期的にソニックパーク安心院主催のレースイベントや、1日乗り放題のキャンペーンも開催されるので、ガッツリ乗りたい人はサイトをチェックしてみてください。

 

○HSR九州(熊本県)

ホンダが経営する本格的なサーキット。
これでもミニサーキットと言われるので、オートポリスのインターナショナルコースが如何に大きいかよくわかりますね。
小さいドリームコースと、2Lクラスなら軽く140~150km/hは出るストレートを備えた本コースの2本立てとなっており、コースも凄く綺麗です。
基本的にはライセンス制となりますが、比較的安価に講習が受けられる事と、レイクサイドコース同様に、頻繁に走行会が開催されていますので、通い詰めるほどではないと言う人は、参加すると言う方法も。
こちらもELANde走行会の会場にも使われていますし、数ある走行会の中でもクルマでEnjoyの知名度は高いと思います。

 

○スピードパーク恋の浦(福岡県)

ジムカーナおよびダートトライアルのJAF公式戦会場となっているコース。
残念ながらダートコースは現在通常利用が出来ないようなので、イベント以外で走る機会は無さそうですが、ジムカーナコースは最近周回可能になったようなので、走行会イベントにも使いやすくなりました。
コース自体はやや荒れていますが、公式戦にも使われると言うだけあって、パイロンターンの出来る広場が併設されているのは他のサーキットと異なる点。
料金も比較的リーズナブルですが、会員登録する場合は、時期によっては損した気分になるので、申し込みのタイミングに注意!

 

○TSタカタサーキット(広島県)

どんどん広くなっているサーキット!
初期の短かった頃しか走った事がありませんが、路面も綺麗でエスケープゾーンも広いので、安心して走れます。
料金も驚くほどリーズナブルなので、紹介した中ではHSR九州に次いで満足度は高いでしょう。
こちらは、ダートコースもあるので、ダートラやラリーの練習にも使えます。
ただし、九州地区から赴くにはちょっと遠いのと、広島県の取締は厳しいので、怪しい車の人は要注意(笑