車好きのみなさんはタイヤや予備パーツ、工具などなど、どう言うわけか部屋に持ち帰ると巨大化する物体の保管場所に頭を抱えていませんか?
私の知り合いには、以前ワンルームのアパートでエンジンをテーブルにして飯を食っている人がいましたが、現在はタイヤをソファと思い込んでいる様なので、そろそろ入院が必要な気がします(笑)
基本的に正常な人は車の部品を部屋には持ち込みませんが、どうしても濡れては困る部品や大切な工具も多いので、保管場所がなければ家の中の空きスペースに…となってしまうのも仕方がないのかもしれません。
しかし、一度部屋で保管を始めると1つや2つで済まなくなってきて、気が付けば生活空間が車関連の物で圧迫される状況に陥る可能性も。
手遅れになると、前述した例のように車の部品が家具に見え始めるので注意が必要です。
早い内からなんとかしたいところですよね。
■ついに物置の設置を検討
アパートでは厳しいかもしれませんが、持ち家だったり、借家でも大家さんに許可が得られるなら物置を設置すると言う手があります。
物置と言っても種類は豊富で、タイヤなどを収納する程度の比較的小さい置き型の物や、ワードローブの様な扉付きで工具などが収納できる棚などをはじめ、堅牢なフレームにしっかりした扉の付いた小屋的な物、それ以上になるとどちらかと言うと倉庫やガレージと言った建築物になってきますね。
たかが物置と言っても、サイズによっては建築物扱いになって確認申請が必要な場合があるので、事前にサイズと合わせて確認しておきましょう。
RX-8とアクセラを手放してから随分減らしたはずなのに、小さいタイヤでも保管に困り始めたので、置き場所がなくなる前に物置の設置を検討する事にしました。
2週間ほど設置場所やサイズを考えていよいよ発注。
同時に設置工事も依頼して納期を待つ事約1ヶ月、設置工事の前日に車を庭の端に移動させ、珍しく愛車を2台並べたのでこの機会に記念撮影しておきました!
ずっと同じ庭に停めてあるのに、初めて並べた事に自分でも驚き(笑)
設置場所は色々と悩みましたが、家の物を保管するのではなく車の部品などを保管するための物置として設置するので、整備やタイヤ交換をするのに都合が良いカーポートの奥のスペースがベストでしょう。
他にもデッドスペースとなっているエリアはあるものの、家の裏側には外からアクセス可能な階段下収納もあるので同じ場所に収納を固めてもねぇ。
って事で、この位置に決定!
問題はこのスペースに物置が設置できるのかどうか、である。
随分減らしたはずなのに、結構広い階段下の収納に押し込んであるタイヤがホイール付きで計20本(笑)
実際、保管するだけならここでも困らないのですが、階段下収納と言うのは家の構造上デッドスペースとなるエリアの有効活用でしかないので、中には基礎のコンクリートや梁もあって使い勝手が良好とは言い難い。
特に重たい物、尚且つ頻繁に出し入れする物を保管するには都合が悪いので、やはり専用の物置に勝る物はない。
どう収納するかにもよるが、2列にして、取り出しの際の余裕も考えると直径約60cmのタイヤなので最低でも奥行130cmは欲しい。
保管するのに高さはそれ程必要ないが人が出入りするのに困らない180cm以上、横幅は180~200cmくらいが理想だろうか。
そこでカーポート後方の舗装してあるスペースの測定をしてみたところ、幅的にはかなり大きなサイズも問題ないが、奥行きの方は精々160~170cmが限界っぽいので、色々なメーカーのサイズラインナップとデザインを比較して、幅約220cm、奥行き約160cmの物置を選びました。
内寸で幅約200cm、奥行き約140cmとなっており、高さは土台のブロック込みで220cmくらいになる見込みです。
計算上は工具や予備部品を一緒に保管しても、タイヤ20本程度は余裕で収まりますが、高く積み上げると出し入れも大変になるし、物置の入口付近まで物を置くと使い難いので、現実として何本収納出来るのかは物置が完成してみるまでイメージし難いですね。。。
■サイズとデザインで物置を選ぶ
話は前後しますが、いざ物置を設置しようと決意しても、そもそも物置のメーカーに詳しい一般人などどれくらいいるのか(笑)
私が最終的に選択したのはタクボ物置のMr.ストックマン(ND-2214)と言うモデルですが、最初は大手のメーカーなら名前くらいは知っていても特徴などほとんど知らないし、価格もいくらくらいする物なのかも見当が付かない状態だったので、まずは物置を探すところから始めました。
比較する機会がないので良し悪しも良くわからないが、そう言えば会社で使っているのはヨドコウだったな…とか。
あと、100人乗っても大丈夫!なんてインパクトのあるテレビのCMで、恐らく物置に用のない層まで圧倒的知名度を誇るイナバ。
そもそも屋根に乗る必要がないので、豪雪地区でもなければそれ程強度が必要なのかと疑問に感じるものの、やはり丈夫に越した事はない。
そしてもう1社、大手三大メーカーの1つタクボがあるが、あまりCMなどでは見掛けないので正直特徴などはよくわからない。
とは言っても、少なくとも国内シェアのほとんどを占める上記3社を選んでおけばまず間違いはないだろう。
そこで、大手の3社に絞って調べてみる事にしました。
各社、ほぼ同じサイズでもデザインの違いや機能によって数種類のシリーズがラインナップされており、シンプルで比較的安価なモデルから、色や柄のラインナップが豊富でオシャレなモデルだったり、耐久性や機能が充実したハイエンドモデルまで。
それぞれ同クラスの近いサイズのモデルで比較してみると、価格に大きな差は見られない。
若干イナバが高く、タクボは比較的安価な傾向が見られますが、今回探している2m×1.5m前後のサイズでは定価で25~30万円程に対し実勢価格では15~18万円程となっており、各社の価格差は最大で2万円程度の違いしかない。
機能についてはそれ程大きな違いは見られないし、耐久性についてもイナバが最も頑丈そうなイメージこそあるものの、大手メーカーならどれを選んでも品質に問題はないでしょう。
ただし扉には特徴があって、やや重たいイナバに対しヨドコウやタクボはレールが吊り型となっているので、軽い力で開閉がスムーズ。
また、自分で組み立てる場合、タクボは組み立てやすさにも定評があるそうです。
多少の違いはあれど、現実にはデザインと価格で選ぶ事になると思うのですが、こればかりは好みの問題がありますよね。
シンプルでスタイリッシュに見えるのはヨドコウ、オシャレで遊び心があるのはタクボ、ややゴツめでThe物置って感じのイナバと言ったところでしょうか。
物置を設置する家の雰囲気や周囲の風景に合わせて似合いそうな物を選びたいですね。
■物置を決めたらいよいよ発注!
設置予定スペースの寸法から買うサイズは決まっているので、カタログ表記の外寸サイズを見ながらスペースに収まるサイズをいっくつか選び候補を比較します。
最終的にはデザインと色が決め手でタクボのMr.ストックマンND-2214に決め、家の外壁に似合いそうなオレンジ色にしました。
発注して間もなく、メーカーの方から工事予定日の打ち合わせの連絡があり、設置予定場所についていくつか確認されます。
主には寸法に間違いはないかと言った確認(いざ設置となってスペースが足りないと困るため)と、転倒防止のアンカーを施工する都合上、地面の傾斜の有無と材質(未舗装・コンクリートなど)です。
地面の傾斜については明らかな傾斜や段差がなければスペーサーによる微調整程度なので特に問題ありません。
また、庭にトラックで入れるのが理想ですが、最低限2トントラックの通れる道が隣接しているかどうかの確認もありましたが、幸いにも私の家はこの辺も問題なし。
ちなみに、メーカーに工事を依頼した場合は手配の都合もあり、納期は2週間~1ヶ月程度かかるので急ぎの方は注意!
急いでいる場合は物置だけ届けてもらって、自分でホームセンターや外構業者に依頼して設置してもらうのが最短かと思います。
さあ、いよいよ設置工事の当日を迎え、前日の連絡で伝えられた通りの時間ぴったりにトラックが到着。
そしてトラックから降りてきたのが…ん?1人??
念のため確認してみましたが「はい、1人で大丈夫です!」との事で、まずは設置予定場所の再確認。
家の敷地も正確には境界がピシッと直角になっているわけではなく少し台形になっているので、カーポートの角度に合わせるべきか、後方の境界線に合わせて僅かに斜めに設置するべきか直前まで悩んでいたのですが、それを伝えるとすぐに寸法を測って数パターンの提案をしてくれる。
その中でオススメの設置方法を確認すると、まずは見栄えを重視してカーポートに角度を合わせる事。
そして、デッドスペースを意識して境界側へ寄せると、それこそ使い道のない微妙なスペースが残るので、カーポートの端からはみ出さない程度に家側に寄せれば、境界側にタイヤやちょっとした棚などを置くスペースが確保出来る。
寸法を測りながら10分ほどで設置予定場所に土台となるブロックを並べ、こんな感じで設置します!と最終確認。
GOサインを出した後は、一応「何か手伝う事があれば言ってください」とだけ伝え、リビングに引っ込んで待機。
それから30分くらい経っただろうか?物音がしなくなったので、お茶を出すついでに様子を見に外へ出てみると…
うおおーっ!!もうアンカーも打って、枠まで出来上がってる!!
ふと気が付きましたが、お隣さん家もウチと同じタクボのMr.ストックマンじゃないですか!
こんな近くにサンプルがあったとは!(笑)
「あと1時間くらいで出来上がると思います~」との事で、再びリビングで待機。
そして遂に…
「完成しました!」と呼びに来たので確認に向かうと、これはカッコイイ!!
どう?どうよ?オレンジいい感じでしょ?
白やベージュっぽい色だといかにも物置ですって感じだけど、色が付いてるとちょっとオシャレに見えるよね♪
物置なので使い方もそうそう迷う事はないと思いますが、完成後は一通りの機能説明をしてくれます。
鍵を閉めなくても簡易ロックの機能があるので、厳重なセキュリティに拘らない人はこれだけで気軽に物の出し入れが可能。
外出する時などはしっかり鍵を掛けておけば簡単には開きません。
シリーズやグレードによるかもしれませんがイナバの物置についてはつまみを捻るタイプなのに対し、こちらのタクボは大きなシーソースイッチ型で、両手が塞がっていても肘などで簡単に操作出来そうなのは良いですね!
会社にあるヨドコウの物置も同様の機能がありますが、確認すると古いタイプが上下スライド式、新しいタイプは少し小さめのシーソースイッチ式になっていました。
地味な部分ですが、この機能は選ぶ時の決め手となりそうなポイントですね!
噂通り扉も軽いし、開閉音も静か♪
深夜に用事があっても、大人しく開閉すれば近所に迷惑をかける心配もない。
また、こちらは棚の有無や追加棚も選択できますが、標準的なモデルは中に高さ調整や取り外しも可能な棚もあり、そこそこの耐荷重らしいのでぎっしり詰まった工具箱も全く問題ない。
内寸は2m×1.4m程となっており、その気になれば住める程度には広い(笑)
横幅のサイズにもよりますが扉は3枚板で構成されていて、全開にすると2枚分の間口が確保出来るので大きな物の出し入れも楽々♪
私の場合は主にタイヤを保管するつもりなので、これくらい広いと助かりますね。
また、ご覧の通り向かって左側にスペースを空けてもらいましたので、こちらには雨に濡れても差し支えない物を置いたり、作業台などを設置するのも良さそうです。
扉の取っ手は細身でスタイリッシュな反面ちょっと掴み難そうな印象でしたが、実際に操作してみると特に問題ないし、扉が軽いのでギュッと握り込む様なゴツいグリップも必要ないので十分でしょう。
どの物置も同じだと思いますが床板も塗装された鋼板なので、土足で出入りしていると長期間使用している内にキズ付いて錆びてくる可能性があるため、心配であれば合板やゴムマットなど何か敷いておくと良いかもしれません。
あっと言う間に物置を完成させて機能説明を終えると、次の現場へ向けて風のように去って行きました。。。
到着から2時間も掛かっていませんが、たった1人で組み立てたとは思えない程のクオリティで仕上げられた物置を見ると、ちょっと感動しますよ。
これを私が組み立てていたら、1日で終わるでしょうか…?(笑)
やっぱりプロは凄い!
タクボの名前で知られる(株)田窪工業所さんは四国の愛媛県の会社だそうです。
今回は福岡の営業所からお越いただき、現地確認後の正確な採寸から設置方法の提案やアドバイスも的確で、作業も丁寧かつ迅速!
物置本体はもちろん、アンカーを施工した基礎の仕上がりも抜群に綺麗で満足度は高いですね♪
ちなみに、組み立ての工賃は25000円くらいで、アスファルトの地面にアンカーを設置する工賃が20000円くらいの合計45000円程です。(土台のブロックやアンカーの工事に使うコンクリート込み)
自分でやれば費用は抑えられると思いますが、メーカー直々に設置してくれると安心感もまるで違いますね。
そうそう頻繁に買う商品ではありませんが、必要になったら是非またお願いしたいと思います。
余談ですが、コンクリートが固まるまで気を付けてね!って言われたのに、綺麗な仕上がりを撮影しようと近付いたら、手を滑らせてスマホを落下させました…(´;ω;`)ブワッ
これくらい影響ないとは言え、ちょっとショック。。。
■さっそく物をぶち込んでみる
さて、カッコイイ物置は完成したが、気になるのはどれくらい収納可能なのかって事だ。
念のために確認しましたが、施工してあるコンクリートはあくまでも転倒防止のアンカーなので、土台は問題ないから当日から使っても全く問題ないとの事。
さっそく階段下の収納から物を運び出し、物置の前に積み上げていく。
要らない子も混じっているが、現時点で予備として保管してあるタイヤは5セット、ホイール付きで20本となる。
15~16インチのタイヤ付きホイールなので、軽く見積もっても1本当たり15kg以上はあると思うので、少なくとも全部で300kgはある。
スペック表を確認すると、耐荷重は棚でも200kgf/㎡もあるようで、床に至っては600kgf/㎡まで問題ない様なので、仮に20本を縦に積み上げたとしても余裕で耐えられる設計のようだ。
耐荷重は全く問題ないとして…
工具箱やジャッキ、スプリングなどの予備部品、オイルやケミカル類など結構な量となるが、これがはたして収納できるのだろうか?
いざ表に出して並べると、ちょっと心配になってきた(笑)
どう並べるのが良いかイメージが浮かばないので、とりあえずタイヤを放り込んでみたが、195~205程度の幅なら横並びに8本も余裕である。
出入り口の事を無視すれば、床だけで少なくとも16本は余裕で収納できる事が判明!
棚を使わない場合は縦に積めば30本くらい入りそう。
写真の様な置き方なら棚も普通に使用可能なので、使用頻度の低い物から順に奥の方へ置き、棚の手前に置くタイヤは縦に積み上げてやれば出入り口のスペースも問題なさそうだ。
つー事で、ある程度使う物の優先順位を付けながら詰め込んで行くと…余裕で全部収まりました!!
棚の方も取り出す事を考えて積み上げたりせずほぼ平置きですが、それでも余裕で収納出来てしまったのでサイズとしては十分ですね。
ただ、今回はタイヤが5セットとお伝えしましたが、出入り口にスペースを確保するなら一部は高く積み上げるか、無難に4セットに抑えておくのが良さそう。
幸いにも1セットは処分予定の要らない子なので、アドバイス通り空けておいた横のスペースに仮置き(笑)
結構広いですよ。1mほど空いているので小型のタイヤラックなどを別で設置するのも良さそうですね。
左側を空けてもカーポートの端からはみ出さない位置に設置したので、裏庭へのアクセスも問題なく、通路の圧迫感もないのでプロのアドバイスが的確なのが良くわかりますね♪
少しだけカーポートの屋根に被せてあるので、雨の日も濡れずに物の出し入れができるのも好都合。
ロードスターを停めるにはちょっと大き過ぎるくらいのカーポートなので、車を停める時も全く影響はなく最適な配置と言えそうです。
■とにかく費用を抑えたい方は冒険してみる?
私は無難に大手の3社から選ぶ事にしましたが、正直安くはないですよねえ。
自分で組み立てからアンカーの設置までできる場合でも、そこそこの大きさになると物置本体が10万円以上はしますから、なかなか購入に踏ん切りがつかないと言う人も多いと思います。
そんな方は、輸入品の激安物置と言う選択肢も!
ちょっぴり危険な香りがしますが、価格を見ちゃうと気持ちが揺らいじゃうかも。。。

参考:Amazon 検索「物置」のラインナップ例
Amazonで物置を探してみると、今回設置した2m×1.5m前後の物でも2~5万円台くらいでゴロゴロある(笑)
ハズレを引くリスクが低いと思われるのは、アイリスプラザやサンキンなどの国内メーカーがあり、こちらもかなり安価に販売されています。
その他、良くわからないメーカーの激安物置のレビューを見ていると、物にもよるしユーザーの用途にもよると思いますが、これで十分だとか満足したと言うレビューも見られるので、まるで使えないと言うわけでもなさそうですし、予算の都合や、とりあえず収納があれば良いと言うのであれば選択肢に加えるのもありかもしれません。
ただし、床板が無いから合板を別で用意したとか、コーキングを併用しないとちょっと雨漏りするとか、壁や扉が薄くて心配とか、すぐ錆びてきたとか。。。
長期間使用する事を考えるとちょっと不安になるレビューも見られるため、良く確認して選ばないと後から手間や費用がかかる可能性があるので注意!
その辺のデメリットなどを理解した上で、自分で組み立てる自信がある方は是非チャレンジしてみて(笑)