マツダ2デミオ、引いては応援してくれたコンパクトカーのみなさん、期待を裏切る結果となってしまい大変申し訳ありませんでしたぁーーーー!!!!(ジャンピング土下座)

6月に開催した前々回のクヌギランナーでは、マツダ2のシェイクダウンでいきなり目標の35秒台を達成し、同時にデミオの車種別ランキングのコースレコードをぶっちぎると言う快挙を達成。

それで調子に乗っていたと言うのもありますが、結果報告の記事では「次回は34秒台」と公言しちゃったんですよね…(笑)

事実として様子見のつもりでやや”控え目に走ったつもり”が、予想以上に”あっさり達成”できてしまったので、手応えとしては公言した通り34秒台は簡単に届くと思っていたんですよ。。。

それが前回のクヌギランナーでは、目標に届かず撃沈でした。

ただ、意外と重要なポイントが控え目に走った”つもり”と言う部分である。

私に限らず、多くの人も経験した事があるのではないだろうか。

分かり易い例では競技会など”負けたくない!”と言う気持ちが普段より強いシチュエーションだったり、仕様変更後など”いい結果が出るはず”ないしは”良い結果を出したい”と考えている時など、心底本気で集中して走ったつもりが普段より挙動が安定しない、タイムが悪化した…と言った感じ。

対して練習などと割り切り、70~80%くらいのつもりで気楽に走った時の方が意外と好タイムが出たりする。

早い話、気合が空回りしている状態と言うわけで、控え目に80%くらいのつもりが現実には実力の100%に近いところで走っていて、本気で走っている時は110%…120%と実力以上の事をしようと無理をしている結果だと思います。。。

自分の限界を超えないように気持ちをコントロールする事も、安全に、速く走る上では非常に重要なんですよね。

今回は反省点を考えながら、好タイムを狙うための条件や作戦の立て方のヒントを探してみましょう。

◆目標には届かなかったが悪い記録ではない

◆タイヤの選択でタイムは変わる?

◆天候が違えば結果も違ったか?

■目標には届かなかったが悪い記録ではない

私もヘタクソなりに長年走っていますからね。

若い頃は調子に乗って痛い目に遭ったり、頑張り過ぎてコースアウトしちゃったりなんて事もありましたが、苦い経験も積み重ね、さすがに現在では自分の限界付近は感覚的にわかりますので、実力を大幅に超えるような無茶な運転はまずしません(笑)

ただ、それでも”もう少し踏めるかも?”とか”もう少し突っ込めるかも?”と、少し冒険する事もあるので、ロスしてタイムが悪化する事は多々あります。

しかし今回の私の例では無茶したつもりもなく挙動は安定していたし、記録も更新はしているので結果が悪かったと言うわけではないのだが、思ったより伸びなかったと言うのが悔しいところ。

一体何が悪かったのだろうか?

動きは悪くないし、タイヤのグリップも不足はないが、どうも手応えが浅い。

案の定、走行後にピットへ戻ると周りからは慰めの言葉ばかりが飛んでくる(笑)

「夏だし、気温の低い冬だったら…」とか「マツダ2(デミオ)でこの記録なら十分速いよ」「コンパクトカーで高望みし過ぎだ」などなど。。。

ちょっと待ってくれ!

確かに気温の高い真夏より冬の方がタイムアタックシーズンだと言う認識は強いし、1.5NAのコンパクトカーが34秒台を狙うなど無謀だと考える人も多いようですが、それはちょっと違う。

自慢ではないが、今まで所有してきた車では有言実行してきました。

一本クヌギ初のロードスター33秒台も、RX-8でいずれは32秒台と言う約束もギリギリながらなんとかクリア、絶対届かないと言われたアクセラの34秒台も「出る!」と公言した後に予告通り叩き出してやった。

それは何故かと言うと、私の場合はノリで言ったり大袈裟に目標を掲げているわけではなく、確かな手応えを感じた時や確信がある時しか公言はしないからだ(笑)

証拠に、NDロードスターに乗り替えて早々と34秒台に到達した時点で33秒台は確実に届くとは発言しているが、33秒前半を叩き出した後も「記録を更新したい」と望みは言っても「更新出来る」とか「32秒台に届く」とは一言も言っていない。

何故なら32秒台に届く手応えを感じない。言い換えれば、今の車の仕様と私の腕では届かないと”確信”しているから言わないのだ。

だが、今回のマツダ2の場合は違う。

34秒台に届く確信があったから大口を叩いたのに、記録は35秒1…この結果である(笑)

35秒切を達成するための0.1秒など、ちょっとしたブレーキのタイミングやアクセルの入れ方次第では覆りそうな差ですが、言う程簡単な事ではないですよね。

今回ばかりは”簡単に達成できる”なんて考えは改めなければならないが、まだ”届かない”とは思っていないので、コンパクトカーのみなさんに希望を与えるために必ず達成するとお約束します!

もちろん、エンジンをいじくり回したりなんてセコい事はせずに、正々堂々と挑戦しますので、腕を磨くまでもうしばらくお時間をください(笑)


■タイヤの選択でタイムは変わる?

もちろん、並のタイヤとサーキット走行を想定したハイグリップタイヤやSタイヤでは、グリップ力が全く違うのでタイムに差が出て当然です。

ここで言うタイヤの選択とは、同じハイグリップタイヤの枠の中でも、レースなどの周回走行を想定した銘柄とジムカーナなどの短距離走行に特化した銘柄だったりコンパウンドの違いだったり、比較的熱入りの早い物、遅い物で比較した時の話です。

同じ銘柄でもコンパウンドで特性に大きな差がある

例えば、人気のSタイヤでヨコハマアドバン・A050などがありますが、同じA050でもコンパウンドで特性が分けられていて、タイムアタックで主流のG/Sは比較的低温からグリップを発揮するので、一発のタイムアタックやジムカーナ、ミニサーキットなどで人気です。

しかし熱ダレも早いので、真夏など高温環境で使用するとあっと言う間にグリップが低下するデメリットもあり、走行会で長く走っていたい時はMコンパウンドなど、熱入りは遅いが比較的熱ダレに強いハード寄りのコンパウンドを使用する人もいます。

MコンパウンドはG/Sコンパウンドに比べてグリップが低いと勘違いしている人もいます(実際にそれぞれのピークが同等かは不明)が、どんなシチュエーションに強いのか、どの温度域で最大のグリップ力を発揮するかの違いであって、使用する目的やカテゴリによって使い分ける必要があります。

Sタイヤに限らず一般的なスポーツラジアルでも、銘柄によってはそれなりに熱を入れないとグリップしなかったり、熱ダレが早い物もあるので、好みだったり、季節や天候で変更したり、何らかの作戦を練って選択したり。

今回の走行で私が使用したのは、初めて使用するダンロップディレッツァ・03Gと言うSタイヤだったのですが、タイムアタック向けと聞いて購入したR3コンパウンドの評判がどうも悪い(笑)

誤解しないで欲しいのですが、評判が悪いと言うのはジムカーナやミニサーキットなど短距離走の話であって、長時間走行するレースや走行会では好んで使う人もいるので、あくまでもシチュエーションの問題です。

当日はみんなから「R3じゃ絶対タイム出ないでしょ!」「なんでSコンパウンドにしなかったの!」などなど、いきなり不安になるような言葉ばかり飛んできたので、コースイン直後の1周目は警戒して様子見したんですがね。。。

2周目以降からペースも上げていきましたが、これね…思ったより悪くないぜ!(笑)

って言うか、むしろ良い。

季節は夏、当日の天気はやや曇り気味で路面温度は夏にしては低めではありますが、コースイン直後からそれなりにグリップ感は十分。

確かに温まってくる2周目後半以降でグリップが増し、実質3周目の1本に賭けるしかないと言った感じではあるものの、この特性、最近のA050(G/S)の5部山~くらいのフィーリングに似てませんか(笑)

みんなが同じ様に感じているのかはわかりませんが、低温からグリップするはずのG/Sコンパウンドが、2、3回使った後から妙に低温のグリップが悪く、それなりに熱を入れてからでないと食わないしない気がしません??(新品時はコースイン直後からグリップ抜群)

あれが許せるなら、たぶん03GのR3の特性も許容範囲ですよ。

2本目のアタックでは、1本目より早い2周目に入る前からグリップ感が増してくるので、記録を狙うチャンスは2周ある。

なので、今回の走行で目標タイムに届かなかったのは、タイヤを言い訳にはできそうにない。

それでも「いや、タイヤでしょ」なんて言って来る人が数名いましたが、だったら試しに使ってみろって!(笑)

短距離走はA050が最強だと疑わないのか冒険する勇気がないのかわからないが、噂のように酷いグリップじゃないどころか言い訳できるようなタイヤじゃないぜ?

ただし、この特性を考慮するとR3コンパウンドが使えるのは気温が高い夏の間だけなので、冬になったらエンジンは絶好調でもタイヤが最後までグリップせずに終わる可能性が高い点は注意が必要かも。


■天候が違えば結果も違ったか?

そりゃあ、もちろん!!

どしゃ降りなら言い訳もできるが…

夏に雪が降る心配はありませんし、台風直撃ならさすがに中止でしょうけど、雨ならありえますよね。

どしゃ降りの雨なら記録はもっと悪い方へ変わったと思いますが、言い訳にはできますよねー(笑)

しかしドライだったらどうでしょうか?

冬は冬で、みなさんの言い訳の数々を長年耳にしてきましたが、夏は夏で、みなさん思考を凝らして色々と口実を絞り出してきますよね~

感心しますね~(笑)

まあ、言い訳ばかりではダメですが、たまには言い訳してみるのも良いですよ。

「オレはもうダメだ…」と自分だけを責めていては自信ややる気を無くしてしまう事にもつながるので、たまには車や天候のせいにしてメンタルを保つ事も必要でしょう。

そう言う意味では言い訳も悪いモンじゃない(笑)

今回の季節は夏!気温も高いので、エンジンが好調な冬の方が好記録を狙い易いと言うのは良くわかります。

しかし夏はタイヤが温まり易いので、こちらも冬と同様にチャンスがあると思うのですが、どう言うわけか夏は好記録が出ないと決めつけてテキトーなタイヤを履かせて来る人が多い。

そこで、夏に合わせたタイヤを選択して走ってみたらどうよ?と挑戦してみたのが今回と言うわけですが、目標タイムには届かなかったものの、実際に好記録を叩き出す事には成功しました。

今回、もし目標の34秒台に届く可能性があったとしたら、天候の影響はどうでしょうか?

実は今回ちょっと気になる事があったのですが、普段の調子だと大きなミスでも無いかぎり1本目でその日のベストを出しちゃいます。

1周目から攻めて行きますが、タイヤが温まる2周目で最速ラップを刻んで3周目では同等かそれ以下のタイムに落ち着く。

2本目のアタックでは1本目の記録を超える事は稀で、タイヤも限界を迎えて周回を重ねる毎にタイムは悪化傾向となるのですが、今回の様子を見ると1本目も周回を重ねる毎にタイムが良くなり、2本目のアタックでも同じ傾向を示して1本目の記録を更新する結果となっている。

クヌギランナーのタイムアタックは3周となっているが、もしこれが仮に4周目、5周目があったとしたらもう少し伸びる可能性がありそうだ。

普段のように後半でタイヤの熱ダレを全く感じていないので、熱ダレどころかピークに達していない可能性もある。

本番で3周以上走る事は出来ないが、コースインした時点で4周目、5周目に相当する嵩上げがあったとしたらどうだろうか?

実は私が期待していた天気は晴れの猛暑日である。

気温も高く、強い日差しで路面が触れないほど熱くなっている状態に期待していたのですが、当日の天気は気温は高いものの曇り空となっていて、路面は生温かい状態であった。

起きてもいない事を嘆いて「もし…」なんて事はあまり言いたくはないが、もし、この日が快晴で路面温度がもっと高かったなら、もう少し記録が伸びていた、かもしれない。

まあ、こんな感じで”もしかしたら”と言う”可能性”を考えると、いくらでも理由のこじつけは出来ちゃうからキリがないんですけどね(笑)

今回は理由を探すために敢えて書きましたが、現実には「日が照っていればな~」「もう少し気温が低ければよかったのに…」くらいで軽く考える程度にしておきましょうね。

無い物ねだりをしていくら嘆いたところで結果が覆るわけではありませんから、もし何か明らかな判断ミスなどがあった場合だけ次回に活かすと良いでしょう。

イベントで走る日が決まっている場合は天候を味方に付けるのは難しいですが、何セットもホイールを持っている場合は違うコンパウンドや違う銘柄のタイヤを用意しておいて、当日の天候に合わせて履き替える作戦は非常に有効です。

また、路面温度が高い日は空気圧の上昇を予測して低めの空気圧でスタートするとか、ウェットでは細めのタイヤや空気圧を高めにして面圧を稼ぐなどと言った方法も、タイムに影響するばかりかフィーリングにも影響するので、タイヤの選択や空気圧の調整も立派な作戦の一部だと言えるでしょう。

会場の様子を見ていると、走る前や2本目に備えてタイヤを交換する人は稀ですが、空気圧の調整をしている人は半数くらいはいますよね。

でも、半数は空気圧の調整すらしていないって事です(笑)

今まで天候や路面温度、タイヤの空気圧に関心がなかった人は、安物でも良いので是非エアゲージ(空気圧計)を買って調整してみましょう。

結構変わりますよ?