車のオーディオも随分と進んだもので、ピカピカとライトが光ったり、文字盤が踊ったりなんてショボい演出で喜んでいたのも過去の話。

カーナビでの音楽再生やDVD視聴はもちろんですが、最近ではカーナビまでは要らないよと言う層にもディスプレイオーディオなどと言ったマルチメディアプレーヤーが主流になっています。

何が凄いかって、液晶画面でタッチパネル操作ができたり、Android OSが内臓されていてWi-fi通信でインターネットやアプリが使える様な製品までありますし、スマホとリンクして必要な時だけカーナビとして利用出来たり。

単純に音楽再生だけに限定しても、曲のタイトルやアーティスト名が表示される機能は随分前からあるものの、画面上にアルバムジャケットやアーティストの写真が表示されたりするのでテンション上がりますよね♪

私も音楽は相当大好きで、国内外問わず、讃美歌やオペラからヘヴィメタルに演歌までジャンル問わず何でも聴きます。

特にCDやレコードは、良く知らない国からでも輸入して集める程大好きなので、ジャケットが表示されると言うのはCD好きにとっては夢の機能なんですよ(笑)

まあ、CDのジャケットには興味ないや…って方でも、大好きな歌手やアイドルが表示されていたら嬉しいでしょ??

でもね、何故か上手く表示出来なかったり、使い方が良くわからないと言う人も多い様なので、今日はちょっとマツダコネクトの例でアートワーク(ジャケットなどの表示機能)の表示方法や作成したプレイリストを上手く認識させる方法をご紹介しましょう。

全てのディスプレイオーディオで認識されない不具合を解消出来るとは限りませんが、困っている方は参考にしてみてください。

◆再生メディアの問題

◆プレイリストが認識されない不具合

◆タグ情報の編集や音量一括調整に便利な無料アプリ

■再生メディアの問題

アートワークの設定方法や便利なPC用アプリの紹介は後からしますが、まずはオンラインショップでダウンロード購入した音楽や、自分で録音した物でも既にタグ情報を設定済みの場合でも、何故か表示されないぞ?って症状に悩む事が。

同様の症状報告と解決方法の相談が、みんカラやYahoo!知恵袋などのサイトでも良く見られますよね。

まずは初歩的なミスの例から確認してみましょう。

持っているCDから録音するユーザーなら、なんだかんだでWindows Media Playerの使用率が高いのではないかと。

メディアプレーヤーの使用方法は省きますが、ご存知の通り、このアプリ上で手持ちのCDをMP3形式で録音したり、それらをCD-Rに書き込む機能まで付いていますよね。

簡単なタグ情報やアートワークについても、メディアプレーヤー上で設定可能なので、上の写真の様にアルバムジャケットまで表示させる事が可能です。

メディアプレーヤー上でここまで表示されているファイルなら、アートワークを含むタグ情報は全部設定されていると考えて問題ありません。

MP3のデータは内部のタグ情報がある場合、ディスプレイオーディオではどんなファイル名を付けていてもタグ情報を優先して曲名やアーティスト名、アルバムタイトルなどを表示します。

アートワークも設定されている場合は、曲名と同様に問題なく表示される…はずなのですが。

いざCD-Rに書き込んで再生させてみると、ありゃりゃ??

アートワークの枠は真っ黒で何も表示されていませんね。

この初歩的な問題なのですが、オーディオCDとして書き込んだ場合はMP3形式のファイルではなくなるため、当然タグ情報が失われてトラックNo.しか表示されなくなります。(オーディオ上で曲名を登録したり、CD-TEXTデータが入っている場合を除く。メジャーなアーティストなら稀にGracenoteなどの内臓データベースで関連性の高い写真が自動表示されるケース有り)

しかし、MP3の再生にも対応している機種の場合、CD-Rにデータとして書き込んだ物が再生可能なので、その方法で作成したデータCD内のMP3を再生させた場合はどうなるでしょうか?

それが、何故か曲名・アーティスト名・アルバムタイトルは表示されるものの、アートワークだけが表示されない様です。。。

そこで登場するのがUSBメモリですよ!

読み込みの速度の問題なのか何なのか、正直、データCDでアートワークだけ認識されない理由は不明なのですが、USBメモリに保存したMP3データの場合は問題なくアートワークを含む全てのタグ情報が認識され、ディスプレイオーディオ上で表示されます。

しかし、机上のPCならともかく、車にUSBメモリを差し込んでおくと邪魔に感じたり、見た目の問題で気になったり…って欠点もありますが、かなり小型で目立たない物もあるので探してみると良いでしょう。

私はSunDiskのCruzer Fitと言うシリーズの物を使用していますが、端子に差し込んでしまえば飛び出す部分は少しだけで、周辺に物を置いても誤って引っ掛けてしまったりなんて心配もありませんので超オススメです。

何より、かなり小さいのでインテリアの雰囲気を損なう事もないし、このサイズ感でもちょっと昔では考えられない様な大容量となっているので数千曲くらいは余裕ですよ。

USBメモリに保存したデータはご覧の通り、曲名・アーティスト名・アルバムタイトル、そしてアートワークの表示エリアにはしっかり設定したアルバムジャケットが表示されています。

ただし、アートワークに設定している写真が大き過ぎたり、一部のファイル形式では機種によっては表示できない物もある様なので、アートワークに設定する画像サイズは最大で400 x 400pix程度、ファイル形式は*.jpg(*.jpeg)か*.png辺りのメジャーな形式としておくのが無難です。


■プレイリストが認識されない不具合

USBメモリにMP3のファイルを保存すると、かなりの曲数を収録出来ます。

もちろんUSBメモリの容量やデータサイズにもよりますが、5分前後の1曲当たりの平均で6~8MB程度なので、1GB当たり100~120曲、アルバムの枚数で言えば10枚分程度が収録出来ちゃいます。

もちろん全曲再生も可能だし、アルバムを丸ごと収録している場合はアルバム毎に聴く、アーティスト毎に聴く、ジャンル毎に聴く…などの再生方法がありますが、ノリノリでドライブしている時に聴きたいアッパーな曲や、デートに最適なムーディーな曲、イライラした心を落ち着かせるクラシックなどなど、お気に入りのナンバーを気分によって変えたい時に便利なプレイリストって物があります。

所謂、自分が選ぶベストアルバム的な。

プレイリストはメディアプレーヤーで空の再生リストを作成しておき、追加したい曲をドラッグ&ドロップで放り込んでやればリストが出来上がっていきますので、作ったプレイリスト毎に保存をしてやればファイル化されてマイミュージック内に保存されます。

iTunesなどのアプリでも同様にリストを作成する事が可能で、メディアプレーヤーでは*.wpl形式、iTunesなどでは*.m3uなどの形式でフォルダ内に保存されますので、音楽データと一緒にUSBメモリに放り込んでおきましょう。

マイナーなプレーヤーアプリのファイル形式はどこまで対応できるのか不明ですが、少なくとも上記の2つの形式であればマツダコネクトにもちゃんと対応しています。

こちらはメディアプレーヤーの例ですが、マイミュージックのフォルダ内に「Playlists」と言うフォルダが作成され、その中にプレイリストのファイルが保存されます。

特に理由がなければ、音楽データをフォルダごと、プレイリストもファイル単体ではなくフォルダごとまとめて保存してください。

そうしないと、後から少々面倒な事になります。。。

“プレイリストが正常な場合”は、メニューから好きなプレイリストを選択してやれば、そのプレイリストに登録された曲を自動的に認識して順番に再生してくれます。

しかし、マツダコネクトでプレイリストを読み込ませると、日本語の曲名が表示されずに除外されたり、プレイリストを開いても曲名が全く表示されなかったりと言った症状が見られる事があり、多くの場合はマツコネの仕様、バグであるとか、ファームウェアのバージョンによって相性が悪い物がある…などと言われているのですが。。。

プレイリストが正常な場合と強調したのでお気付きだと思いますが、このプレイリストが上手く読み込めない症状は、マツコネの問題ではなくプレイリストの方にあります。

PCのアプリで作成したプレイリストの何が問題なのかと言うと、主に2つの理由があります。

1つはプレイリストから”ファイルを参照する場所が不適切”になる場合。

もう1つはディスプレイオーディオが”認識できる文字コードでエンコードされていない”場合。

…です。

加えて、プレイリストの問題ではありませんがマツダコネクトの仕様と思われる症状に、登録曲数が100件を超えていると最後から数曲が表示されない事があるので、登録数が増え過ぎた場合はプレイリストを複数に分ける事をお勧めします。(プレイリスト1件につき登録数100~110件辺り、総演奏時間7時間30分付近が上限っぽいです)


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まずはファイルを参照する場所に問題があると言うのが、どう言う事なのかご説明しましょう。

プレイリストのファイルは、テキストエディタ(メモ帳など)で直接開いて確認・編集する事が出来ます。

いざ開いて見ると、ぶっちゃけ何の意味があるのかわからないIDの様な文字列が含まれているのですが、そんな所は無視して前半部分の”ファイルの場所”が記述されている部分に注目しましょう。

パソコンで…今回はWindows上でメディアプレーヤーを使って作成したプレイリストの例ですが、メディアプレーヤーで録音した音楽は、デフォルトではマイドキュメント内の”ミュージック”と言う名前のフォルダに保存されています。

厳密には、Cドライブ内のUsersと言うフォルダの中の…初期設定時に登録してあるユーザー名のフォルダの中の、Musicと言うフォルダの中…と、ちょっとややこしくなるのですが、この参照場所はあくまでもプレイリストを作成した”自分のPC”上での場所です。(写真で赤線を引いている部分)

マツコネなどのディスプレイオーディオが、接続したUSBメモリをどの様なドライブ名で認識しているのかは不明ですが、細かい事は気にせず、この不適切な記述部分を直接編集してやれば良いのです。

今回の例では、不要な記述に該当するのは赤線を引いてある「C:¥Users¥Kunugi Runner¥Music」までの部分です。(Kunugi Runnerの部分は、自分が登録しているユーザー名となります)


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ディスプレイオーディオで読み込ませるには不都合な「C:¥Users¥Kunugi Runner¥Music」の部分を削除して、代わりに「..」を入力してやりましょう。()

「..¥」は1階層上のフォルダを意味するアドレスですので、もしプレイリストのファイルをPlaylistsフォルダなどに入れず、USBメモリの最初の階層に直接放り込んでいる場合は「..」は不要なので「C:¥Users¥Kunugi Runner¥Music¥」までの文字を削除するだけで構いません。(この場合はMusicの後の¥まで不要)

さあ、この調子で他のファイルのアドレスもバシバシ打ち直してしまいましょう!

…と言いたいところですが、十数曲程度ならまだしも、リストに沢山登録している場合は全部書き換えるなんて気が遠くなりますよね。


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ご安心ください!

そんな時は、Windowsのメモ帳には便利な機能が搭載されています!

上部にあるメニューバーから「編集 > 置換」を開いてみてください。


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置換のウインドウが開くと、上段に「検索する文字列」と言う欄がありますので、このテキストBOXに「C:¥Users¥Kunugi Runner¥Music」を入力しましょう。(Kunugi Runnerの部分はPCで設定しているユーザー名です)

ここに入力したのは赤枠で囲んだ不要な部分です。

そして、下段にある「置換後の文字列」の欄にあるテキストBOXには「..」を入力してください。

もうわかったと思いますが、上段に入力したいらねー文字を、下段に入力した文字に一括で書き換えてくれると言う機能。

では、準備が整ったら右の枠に表示されている「すべて置換」のボタンをクリックしてやりましょう!


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すると、一瞬にしてこの様な状態に。

ご覧の通り「C:¥Users¥Kunugi Runner¥Music」の部分が全て「..」に一発変換されます。

このリストには100曲以上登録してあるので、全て手作業で書き換えるだなんて冗談じゃないですからね。

本当に便利な機能です(笑)

さあ、ここまで完了すればプレイリストが正常にファイルにアクセス出来る様になったはずなので、ディスプレイオーディオに読み込ませれば問題なく再生されるはず…ですが、日本語の名前が付いているアーティストや曲名が含まれている場合、このままでは日本語の曲だけ表示されなかったり、その影響でプレイリスト自体が無効となってしまう場合があります。


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その様なトラブルを防ぐためには、編集後のプレイリストの保存方法に気を付ける必要があります。

思わず通常の”上書き保存”をしたくなるところですが、プレイリストを保存する際は「名前を付けて保存」を選択してください。

この際に、別の名前で保存しても構いませんし、ファイル名を変えずに上書きを行う方法でも構わないのですが、日本語のファイルをディスプレイオーディオで認識させるには「文字コード」を適切に設定しておく必要があります。

ここで設定する文字コードは”ANSI以外”なら何でも大丈夫。

ですが、無難なのは「UTF-8」でエンコードしておくのがオススメです。

ファイルのアドレス、そしてこの文字コードが最適化されたプレイリストであれば、リストの表示も再生も問題ないと思いますが、最後に注意点として、もしメディアプレーヤーでプレイリストを新規作成した場合や、既存のリストに曲を追加したり順番を変更したりと言った編集を加えた場合、もう一度メモ帳を使用して同様の修正を行う必要があります。

もし、プレイリストをディスプレイオーディオに読み込ませてみて上手く認識されないと言う症状が発生した場合は、PC上でメモ帳から開いて確認や文字コードを変更してみる事をお勧めします。


■タグ情報の編集や音量一括調整に便利な無料アプリ

大体の事はWindows Media PlayerやiTunesで編集出来ますが、パソコンのOSが古めで最新バージョンが対応していない場合など、一部機能が制限されたり、上手く動作しないと言う事もあります。

私のパソコンも古いので、古いバージョンのメディアプレーヤーでは何故か上手くアートワークが設定出来ない事があるんですよね(笑)

また、CDから録音した場合、アルバム毎に音量が異なる事もあり、一概には言えませんが傾向としては邦楽は比較的大音量な物が多く、洋楽はヨーロッパのレーベルを中心に音量小さめな物が結構多かったり、特にクラシックレーベルのグラモフォンなどは邦楽CDに比べるとかなり小さく感じたりします。

それぞれを個別に聴く場合は音量調整するので特に気にならないと思いますが、これらの音量がバラバラの曲をごちゃ混ぜにして聴くと、急に音がデカくなったり小さくなったり、その度に音量調整するのも面倒なので中間くらいで妥協する人も多いのではないかと。

そんな時に便利な無料アプリを2つご紹介しましょう。

 

○タグ情報編集やアートワークの設定に使える「Ttageditor」

音量も気になりますが、まずはディスプレイオーディオ最大のメリットであるジャケット表示機能こそ最優先ですよ!

タグ情報自体はメディアプレーヤーでも設定可能ですが、こちらのTtageditorを使用すれば、より詳細なタグ情報が編集可能です。

こちらはやす兵衛さんと言う方が製作しているアプリで、公式サイトから最新版がダウンロード可能です。

アプリ自体の使い方はシンプルなので少し操作してみればすぐに理解出来ると思いますし、不明な点があれば公式サイトにヘルプも公開されているのでそちらを見た方が早いし確実でしょう。

なので、とりあえずざっくりと何が出来るのかと言う紹介だけ。


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まず、アプリを起動したらメニューバーから「ファイル > フォルダーを開く」を選択。

操作はGUIで直感的に理解出来ると思いますので、タグ情報を編集したいMP3のファイルが保存されているフォルダを選択してください。

すると、右側の空白エリアにフォルダ内のファイル名が一覧表示されます。


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一覧が表示されたら、あとは赤枠で示した「編集可能な部分を任意に入力して保存するだけ」で設定完了です。

アートワークの設定については「Picture」のタブをクリックしてから左下のエリアを右クリックすると「画像ファイルから開く」と言う項目が表示されるので、任意の画像データを選択してやればOKです。

1曲だけアートワークを設定した後、画像の表示されたエリアをダブルクリックすれば詳細メニューが開くので、メニュー内の「アルバム全曲」をチェックしてから「追加」ボタンを押せば、他のデータにも同じアートワークが一発設定できます。(1曲毎に別の画像を使用する場合は個別に設定が必要です)

すっごい大雑把に説明していますが、あくまでも便利なアプリの紹介なので、使い方については先程も言った通り実際に操作してみるか、公式サイトを見た方が早いです(笑)

 

○複数の音楽データの音量を一括調整できる「MP3 Gain」

タグ情報はバッチリでも、いざ音楽を再生させてみると音量がバラバラで、なんだか落ち着かない。

そんな時は音楽データの音量を調整しましょう!

メディアプレーヤーでは音楽ファイルその物の音量調整機能はありませんので、いずれにせよ何らかのアプリを使用して調整する事になると思います。

私が使用しているアプリでオススメなのが、ファイルを放り込んでボタンを押すだけと言う手軽さと処理の早さが魅力の「MP3 Gain」と言うアプリ。

こちらのアプリは公式サイトが海外となっており、サイト内は全て英語表記となります。(アプリは英語と日本語対応)

英語が苦手な方や海外のサイトはなんだか怖いと言う方は、超有名なWindows用ソフトウェア紹介サイトの窓の杜でも公開されており、日本語での機能紹介とダウンロードが可能なので、そちらを利用すると安心でしょう。


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こちらのアプリに関しては、本当に特に説明が要らない程簡単なのですぐに理解出来ると思います。

まずはアプリを起動し、音量調整したい音楽データを保存してあるフォルダを開きます。

あとはフォルダ内のMP3ファイルをまとめて選択してドラッグ&ドロップで空白のエリアにぶち込んでやるだけ。

これで編集対象のファイルが勝手にリスト登録されます。


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メニューバーの下に「目標音量」の項目があるので、dB(デシベル)単位で任意の値を設定する事も可能ですが、特に理由がなければデフォルトのままで構いません。

他のMP3データも全部同じデフォルト値に合わせるなら、最終的には勝手に全部音量が揃いますので。。。

んで、音量調整するデータのリストが登録されたら、まずは「トラック分析」のボタンを押しましょう。

各ファイルの音量が自動的に測定されるので、測定が完了したら「トラックゲイン」のボタンを押すだけ。

あっと言う間に音量調整が完了しますので、用が済んだら終了ボタンでアプリを閉じればおしまいです。

さあ、これでプレイリストの不具合も解決したし、アルバムジャケットの表示やバラバラだった音量も揃って気分よく音楽を楽しみながらドライブが出来ますよ♪

お困りだった方は、是非お試しください!